
2025年 全国読書感想文コンクール課題図書一覧
夏休みの宿題として定番の読書感想文。2025年度の課題図書が発表されました! 今年も小学校低学年から中学校まで、様々なジャンルの魅力的な本が選ばれています。子どもたちの興味を引く物語から、環境問題や社会課題を考えるきっかけとなる作品まで、幅広いラインナップです。
この記事では、2025年の読書感想文コンクール課題図書を学年別に紹介します。お子さんに合った一冊を見つける参考にしてください。
目次
小学校低学年の部
1. ライオンのくにのネズミ
自分とは違う世界に飛び込む勇気をテーマにした心温まる物語。小さなネズミが大きなライオンの国で冒険する姿を通して、子どもたちに「違い」を受け入れる大切さを教えてくれます。さかとくみ雪さんの優しい文章と美しいイラストが魅力的な一冊です。
2. ぼくのねこポー
猫のポーと少年の心温まる友情物語。ペットとの絆や大切な存在を失うことについて、子どもにも理解しやすい優しい筆致で描かれています。松成真理子さんの柔らかなイラストが物語の雰囲気を一層引き立てています。
3. ともだち
友情の素晴らしさと大切さを描いた心あたたまる絵本。違いを超えて育まれる友情のストーリーは、子どもたちに「ともだち」の意味を考えるきっかけを与えてくれます。ベンジー・デイヴィスの鮮やかなイラストが印象的です。
4. ワレワレはアマガエル
アマガエルの生態を美しい写真と分かりやすい解説で紹介した科学絵本。子どもたちの自然への興味を引き出す工夫が随所に見られます。生き物の不思議や自然の循環を学べる一冊です。
小学校中学年の部
1. ふみきりペンギン
踏切で働くペンギンの日常を描いた心温まる物語。仕事に誇りを持って取り組む姿や、周囲との触れ合いを通して成長する様子が丁寧に描かれています。おくはらゆめさんのユーモアあふれる絵と文章が魅力の一冊です。
2. バラクラバ・ボーイ
自分らしさを見つける旅を描いた感動の物語。「バラクラバ」という特殊な帽子を被った少年の成長物語を通して、個性や多様性の大切さを学べます。黒須高嶺さんのイラストが物語の世界観を豊かに表現しています。
3. たった2℃で…:地球の気温上昇がもたらす環境災害
地球温暖化について分かりやすく解説した環境問題の入門書。たった2℃の気温上昇が地球環境にどのような影響を与えるのかを、美しいイラストと共に解説しています。子どもたちが環境問題について考えるきっかけとなる大切な一冊です。
4. ねえねえ、なに見てる?
想像力と好奇心を刺激する絵本。「見る」という行為を通して、子どもたちに新しい視点や考え方を提示します。ビクター・ベルモントの独創的なイラストと金原瑞人さんの流麗な訳文が魅力的な一冊です。
小学校高学年の部
1. ぼくの色、見つけた!
自分らしさと個性をテーマにした感動作。色彩感覚に特徴のある少年が自分の才能に気づき、成長していく姿を描いています。末山りんさんの繊細な挿絵が物語の世界をより豊かに彩る作品です。
2. 森に帰らなかったカラス
自然と人間の共存をテーマにした物語。森に帰らずに人間と生きることを選んだカラスの視点を通して、人と動物の関係性や環境問題について考えさせられます。深いメッセージが込められた一冊です。
3. マナティーがいた夏
環境保護と成長をテーマにした感動的な物語。主人公が偶然出会ったマナティーとの交流を通して、自然保護の大切さや自分自身の成長を感じていく様子が描かれています。
4. とびたて!みんなのドラゴン:難病ALSの先生と日明小合唱部の冒険
実話をベースにした感動の物語。ALSと闘いながら子どもたちの音楽活動を支え続けた先生と生徒たちの絆を描いています。困難に立ち向かう勇気と希望を与えてくれる作品です。
中学校の部
1. わたしは食べるのが下手
食べることの難しさを抱えた主人公の成長物語。「摂食障害」という現代社会の問題を繊細に描きながらも、希望を見出していく姿が心に響きます。天川栄人さんの丁寧な筆致が魅力的な作品です。
2. スラムに水は流れない
インドのスラム街を舞台に、水資源の不平等と闘う少女の物語。現代社会の格差問題や環境正義について考えさせられる作品です。世界の現実を知り、社会課題について思いを巡らせるきっかけとなる一冊です。
3. 鳥居きみ子:家族とフィールドワークを進めた人類学者
日本の人類学の先駆者である鳥居きみ子の生涯を描いたノンフィクション。男性中心の学問分野で活躍した女性研究者の姿は、多くの中学生に勇気と希望を与えてくれるでしょう。歴史と科学への興味を引き出す良書です。
読書感想文の書き方ポイント
1. じっくり読む
まずは本をじっくり読みましょう。気に入ったところや心に残った場面には付箋を貼るなどして、あとで見返せるようにしておくと便利です。
2. メモを取る
読みながら、疑問に思ったことや感じたことをメモしておきましょう。「なぜ主人公はそうしたのだろう?」「この場面で私だったらどうするだろう?」など、考えたことを書き留めておくと感想文を書くときに役立ちます。
3. 構成を考える
感想文は「はじめ・なか・おわり」の3部構成で書くとまとまりやすくなります。
- はじめ:本を選んだ理由や簡単なあらすじ
- なか:印象に残った場面や共感したこと、考えさせられたこと
- おわり:本を読んで学んだことや自分の生活に活かしたいこと
4. 自分の言葉で書く
難しい言葉を使う必要はありません。自分が感じたことをそのまま素直に書きましょう。「〜と思った」「〜が心に残った」など、自分の考えや気持ちを中心に書くことがポイントです。
5. 推敲する
書き終わったら一度読み返して、誤字脱字や内容の重複がないかチェックしましょう。読み返すことで、より良い表現に気づくこともあります。
読書感想文の書き方について、よりくわしく知る
次のページでは、読書感想文の書き方やポイントについて、よりくわしく掲載しています。
第71回青少年読書感想文全国コンクール応募要項 抜粋
対象図書
- 課題読書
- 主催者の指定した図書(課題図書)。
- 自由読書
- 自由に選んだ図書。フィクション、ノンフィクションを問いません。
用紙・字数
- 原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰めに規定はありません。
- 文字数については下記のとおりです。
- 小学校低学年の部(1、2年生) 本文 800字以内
- 小学校中学年の部(3、4年生) 本文1,200字以内
- 小学校高学年の部(5、6年生) 本文1,200字以内
- 中学校の部 本文2,000字以内
- 高等学校の部 本文2,000字以内
- 句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
- 題名、学校名、氏名は字数に数えません。
その他、くわしくは「第71回青少年読書感想文全国コンクール応募要項」をご覧ください。
2025年の読書感想文コンクール課題図書、いかがでしたか? どの本も子どもたちの想像力や思考力を育むすばらしい作品ばかりです。お子さんの興味や学年に合わせて、ぜひ挑戦してみてください。読書の楽しさを知り、感想を言葉にする経験は、きっと大きな財産になるはずです。
良い本との出会いが、夏の素敵な思い出になりますように!