【ブックプロジェクト】「社会人としての生き方」×「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」(中1 A・N君)

社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった (PHP文庫)

本の紹介

元ヤンキー少年が、突如ディズニーランドでアルバイト!本書は、「感動サービス」「人財育成」をテーマに年間250本ほどの講演をこなす人気の著者が、「夢と魔法の王国」で働くなかで学んだ、感動のエピソードを紹介。「ミーティングに評論家はいらない」「嫌われ役は必要だけど、嫌われ者になったらダメなんだ」など、マニュアルにはない「生きた言葉」から仕事の極意を学ぶ。

ブックプロジェクトのテーマ

この作品は、リテラの「ブックプロジェクト」で制作されたものです。ブックプロジェクトのコンセプトは、「つながる読書」。本・人・体験と自分をつなげながら、作品づくりに取り組んできました。詳しくは「ブックプロジェクトが始まりました」をご覧ください。

中学1年生A・N君のブックプロジェクトのテーマは「ディズニーランド」です。大好きなディズニーランドを通し、働くことの意味と、そうした人々に支えられて実現される素晴らしい体験について書き進めています。

作品の紹介

「社会人としての生き方」
中1 A・N君

『社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった』という香取貴信さんの本は、働く大切さと、社会人としての礼儀、教育や自信を持つ大切さなどが書かれている、非常に興味深い本です。

主人公の香取さんは、高校生のとき「自分がスタッフになったらパレードで踊ったりできるだろう」という適当な気持ちでディズニーランドでバイトをしていたら、先輩に回し蹴りを入れられたり、怒鳴られたりしました。そうして、香取さんは人としての責任を学びます。

「夢と魔法の王国」と言われているディズニーランド。それを作った人はウォルト・ディズニーです。ウォルトは一九〇一年一二月五日にアメリカのイリノイ州のシカゴで四男として生まれました。ウォルトは絵を描くことや大自然で暮らすことが大好きでした。ウォルトが十七歳の時、国のために戦う兵士に憧れ、赤十字の救急部隊に志願しフランスに行きます。そこで、戦争で手柄を立てた人に与えられる、軍功章を自分で描き、周りの人を驚かせました。ウォルトが十八歳の時、フランスから帰国し、メン・ルビン商業アートスタジオに就職します。ここで「不思議の国のアリス」、「赤ずきん」を作りますが、社長がもうアニメーションを作らせたくない姿勢を見せたので、ウォルトは「ここでは僕の夢は叶えられない」と言い残し、会社を退社し独立しました。ウォルトが二十六歳の時、代表作の中でも特に有名な「しあわせウサギのオズワルド」を公開して、大人気になりました。その一年後、キャラクター「オズワルド」の所有権を奪われてしまい、ウォルトは落ち込んでしまいます。しかし、その後、ミッキーマウスを作り出し、短編アニメ映画「蒸気船ウィリー」を公開し、大ヒット。それから、「花と木」、「三匹の子ぶた」、「白雪姫」、「ピノキオ」、「ファンタジア」と有名な映画を作り出します。ウォルトが五十四歳の時、ディズニーランドが開場しました。七週間で百万人もの入場者を迎えるという、周囲の予想を遥かに上回る滑り出しでした。フロリダにも建てようとしていましたが、一九九六年、完成を見ることをなくこの世を去りました。享年六十五歳。死因は急性循環不全。世界の子供たちに笑顔を届けたかったウォルトは、何度も挫折しつつけながらも、諦めずにいつも笑顔で、冒険心を持ち、みんなに愛されるキャラクターをつくりだしました。そんなウォルトは、永遠に忘れられない存在になっています。

本に書かれているように、ディズニーリゾートのスタッフは、いつもゲストに全力で対応しています。スタッフは三六五日、厳しく指導されながら働いています。もちろん遅刻などしたら契約違反とみなされ強制退職、また、厳しい罰が課せられます。ウォルトが何度も何度も挫折し続けながら、諦めずいつも笑顔で夢を叶えた人なので、ウォルトみたいな人間になってほしいという願いから、スタッフ達には厳しくしているのだと思います。人生の素晴らしき瞬間を分かち合う、キャストのおかげでみんな笑顔になれる。家族、友達、カップル、新郎新婦。キャストは、どんなゲストにも全力で対応して、笑顔にしてしまいます。キャストが人と人が繋がり合うような世界を作り上げているからこそ、ウォルトの夢であった、ゲストたちが喜べる素晴らしいパークになったのです。

僕も、人々を笑顔にさせてくれるディズニーリゾートが大好きです。実際にこんな事がありました。三月下旬の早朝、小学校卒業記念にディズニーランドに行くことになった僕と友達の関係は、ギクシャクしていました。時にはすごい仲良し、時には何だか知らないけれど、仲間はずれにされたり、悪口を言われたり。全員が集まったところで舞浜に向かいました。到着後、トラブルが起こりました。一人が迷子になってしまったのです。電話で何とかなりましたが、みんながその友だちを責めました。ディズニーランドの門が開いたら、みんな走りだし、次から次へとアトラクションに乗ったり、ファストパスを取ったりと忙しくなりましたが、友達との会話が楽しく感じました。しかし、また口論になりました。「スペースマウンテン」についてです。僕だけ乗りたくなかったのです。しかし「お金がもったいない」という意見に負け、乗ることになりました。アトラクションの中では、みんな同じ緊張感を持ち、絶叫して、手を挙げて、笑いました。乗車後、外へ出ても、楽しすぎて笑っていました。初めて乗った友達も、楽しめたようです。

ディズニーリゾートは、考えてみるとキャストとものすごく接しています。アトラクションに乗る時、ゴミを捨てる時、食べ物を注文する時、お土産を買う時、入場する時、帰る時。たとえ直接キャストさんに会わなくても、僕たちの身の安全を守ってくれたり、閉園後のイベントの準備、消灯、大規模清掃をしてくれたり、ゲストが残っていないかチェックしてくれたりと様々な活動をするキャストは、東京ディズニーリゾートを素敵な場所にしてくれていると思いました。ディズニーには、夢と魔法の世界というコンセプトがあります。そのためスタッフやスタッフが協力しあい、どうやったら子供から大人まで楽しめるか考えています。僕たちの友情が深まったのもディズニーランドのスタッフ達が起こしてくれた奇跡なのかもしれない、と思いました。

どんな問題があっても、臨機応変にすぐに解決し、ゲストに不安を抱えさせないようにする、前向きで笑顔あふれるキャストはすごいと思いました。僕も、将来、臨機応変に対応できて、いつも笑顔でいられる人間、そして責任感のある社会人になりたいです。

この本について

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

タグ: ,
カテゴリー: ブックレビュー, 生徒作品

リテラ言語技術教室について

menu_litera