リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。
今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小5 R・Nくん『ブーメランのひみつ』を掲載致します。
ブーメランを使うゲームのキャラクターが好きなRくん。どうしてブーメランが戻ってくるのか調べ、実験をしました。
作品について
講師からのコメント
本人の振り返り
- これはどのような作品ですか?
- 揚力とジャイロ効果によって、ブーメランが戻ってくることを説明しています。
- どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
- 頭にブーメランがポワーンと浮かび上がってきたからです。
- 作品づくりで楽しかったことは何ですか?
- ブーメランを作って飛ばした実験が楽しかったです。
- 作品づくりで難しかったことは何ですか?
- 発表の練習です。特に、内容を覚えることが難しかったです。また、文章を作るのに苦労しました。
- 作品作りを通して学んだことは何ですか?
- 目に見えない力が、いろいろなものに働いていることを学びました。
- 次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
- 発表では、文章を見すぎないこと。また、もう少し長い作品を作りたいです。
- 来年、研究したいことはありますか?
- まだ考え中です。
- この作品を読んでくれた人に一言
- 作品を読んでくれて、ありがとうございました。ぜひ、ブーメランをつくってみてください。
生徒作品
新小5 R・Nくん 『ブーメランのひみつ』
ぼくは、よくゲームで、リンクというキャラクターを使っています。武器は、ブーメランです。ブーメランの形はくの字で、投げても戻ってきます。しかし、ブーメランは、誰が作ったのでしょうか。そして、ブーメランは、なぜ戻ってくるのでしょうか。それを知りたくて、研究することにしました。
研究では、ブーメランについての本を読み、じっさいに実験をしてみました。
ブーメランのげんけいは、大昔に使われていた、えものに投げつけるこんぼう、キラースティックです。
このキラースティックは、世界中で見られ、投げても、もどってきません。やがて、キラースティックは、やりなどに進化していきましたが、オーストラリアでは、もどってくるブーメランがつくられるようになりました。オーストラリアで発見されたさいこのブーメランは、一万一千年から一万五千年前のものです。もどってくるブーメランは、軽くし、空高く飛ばさなければならないため、かりにはてきしません。鳥のむれに投げこんで、おどかしていたのかもしれないという説もありますが、何につかっていたかは、不明です。ブーメランは、今では、アメリカで、スポーツとして使われています。また、先ほどしょうかいしたように、ゲームにも出てきます。
では、なぜブーメランは戻って来るのでしょう。それには、揚力と、ジャイロ効果が、関係しています。飛行機は、揚力の力で、とんでいます。この図を見てください。
これは、飛行機の翼を、横から見たところです。翼の上の部分は、空気が速く流れ、上にすいよせる力が生まれます。これが、揚力です。
次に、ジャイロ効果について、説明します。回転するコマは、このようにつっついても、たおれようとしません。回転するぶったいは、回転じくを変えないようにする力が働きます。これが、ジャイロ効果です。
これは、おぼんを転がしたところです。たおれそうになると、進む向きを変え、たおれまいとします。
では、どのように、揚力とジャイロ効果が、ブーメランに働くのでしょうか。この羽の形を、よく見てください。
ブーメランの羽は、先ほどの飛行機の翼のように、まがっています。これは、回転しながら飛んでいく、ブーメランの図です。上がわは、向かってくる風を受け、大きい揚力が生まれます。一方、下がわは、風と同じ方向に進むため、揚力は小さくなります。この結果、上がわが、揚力に引っ張られ、手前にたおれようとします。このおぼんの写真は、かたむいたブーメランを、正面から見たところを表しています。
このまま転がしてみると、どうなるでしょうか。このように、たおれないように、向きを変えて、戻ってきます。
ブーメランも、これと同じです。これは、実際に、ブーメランを投げた時の動画です。このように、ブーメランは、戻ってきます。
この研究を通して、僕は、揚力と、ジャイロ効果という言葉を知りました。また、そうした力が、飛行機や、こまや、ブーメランに働いていることを学びました。ぜひ、みなさんも、ブーメランを作って、遊んでみてください。
これで、発表を終わります。聞いてくださって、ありがとうございました。