【生徒作品】『一番ってな~に?』(新小5 A・Mさん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。

今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小5 A・Mさん『一番ってな~に?』を掲載致します。

運動会でも、コンクールでも、なぜ、一番がいいのか? と疑問に思ったAさん。世界一を決めるオリンピックやギネスについて調べ、一番を目指す意味について考えました。

その他の発表動画は、「2019年3月 生徒作品発表会 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

講師からのコメント

オリンピックからは、一番を目指すことで学べる三つのことを、ギネス記録からは、一番を目指す楽しさを知りましたね。Aさんの作品は、オリジナリティとユーモアにあふれ、見た人みんなを笑顔にする力があります。これからも、素敵な作品をつくり続けてください。

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
「どうしてみんな1番になりたいのか?」疑問に思いました。そこで、オリンピックや、ギネス世界記録について調べました。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
なぜ、みんな一番になりたいのか、疑問に思ったからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
ギネス世界記録を世界で一番持っているアシュリータさんについて調べたことです。記録の作り方が面白いからです。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
『オリンピック辞典』の内容をまとめることです。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
一番とは努力の証であることです。一番になることで、ほかの人を喜ばせることができると学びました。
次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
次回も、みんなに呼びかけるところを、つくりたいです。
来年、研究したいことはありますか?
ヨシタケシンスケさんの本について研究してみたいです。
この作品を読んでくれた人に一言
1番について考えてみてください!!

生徒作品

新小5 A・Mさん 『一番ってな~に?』

みなさんは、一番になりたいですか? 一番をめざしているものは、ありますか? 私は、運動会のかけっこで、ビリになったけれど、お母さんは、ほめてくれました。私は、かけっこで、一番になりたいと思いません。ビリになっても、一生懸命走ったことを、かぞくが、ほめてくれるからです。でも、みんなは、一番がいい、一番になりたいと言います。そして、一番になった子のことを、ほめます。でも、みんなが一番には、なれません。私は、みんな一番でいいじゃん! と思いました。なぜ、一番がいいのか? なぜ、一番を目指す大会や、コンクールがあるのか? 私は、知りたくなりました。そこで、スポーツの世界一を決めるオリンピックについて、調べてみました。そして、オリンピックから学べる大切なことを、三つ知ることができました。みなさんにも、ご紹介したいと思います。

一つ目は、努力することです。オリンピックの選手たちは、金メダルをとるぞ! という目標のために、毎日、努力をしています。努力を重ね、目標を達成した時に喜びが生まれることを、オリンピック選手たちは教えてくれます。

二つ目は、正々堂々と戦うことです。選手たちは、ルールのもとで、自分の力をせいいっぱい発揮し、正々堂々と戦います 。もしも、対戦相手がズルをしたり、やる気がなかったら、どうでしょうか? 私なら、相手がズルをしてきたり、負ける気持ちで戦った試合に勝っても、嬉しくありません。試合を見ていても、相手に対して、失礼だと思います。もし負けても正々堂々していたほうが、かっこいいと思います。

三つ目は、自分を知り、相手を尊敬することです。オリンピックは、世界中の人々に、社会や文化の違いがあっても、尊敬し合い、平和な世界を作ろうと、呼びかけています。でも、戦う相手を尊敬するとは、どういうことでしょうか? 私は、ライバルってなに? と思いました。ライバルは、「常に対立し合っている宿敵」という意味です。でも、私は、ライバルは、とてもいい存在だと思います。理由は、競争する中で、いいところを盗みあって、自分のものにしていくことで、おたがいに成長していくからです。だから、本当のライバルは、尊敬できる人同士だし、ライバルと戦えるのは、いいことだと思いました。

「スポーツを通して心と体をバランスよくきたえ、フェアに競技し異文化を理解しながら、おたがいが仲よくなることによって世界の平和につなげていこう」
このような考えを、オリンピズムと言います。私も、オリンピックを見るのが、大好きです。試合を見ていると、夢中なれるからです。そして、試合が終わったあと、選手たちが握手をしているところをみると、嬉しくなります! 運動会も、オリンピックと同じように、見ている人も夢中になれるようになったらいいですね! そして、参加したみんなが、仲よくなるといいと思います! 

もう一つ、皆さんに、世界の一番を決めるものを、ご紹介します。それは、ギネス世界記録です。オリンピックは、速い・高い・強いでしたが、ギネスは、そのほかにも、長い・大きい・小さい・多いなど、目指すものがたくさんあります。私は、ギネスが好きです。特に、ものづくりの記録が大好きです! 理由は、私が大好きなLEGOのきろくが、たくさんあるからです。

アシュリータさんってだあれ? アシュリータさんは、世界で一番、ギネス記録を持っている、元気なアメリカ人のおじちゃんです。世界記録を更新し続けるアシュリータさんから学んだ、ギネスに挑戦するときに大切なことを、三つ、ご紹介します。

一つ目は、一人で達成するより、みんなで達成するほうが、楽しいということです。アシュリータさんが、思い出に残っているギネス世界記録タイトルは「誕生日ケーキにのったロウソクの数」だそうです。恩師の85歳の誕生日をお祝いするために、みんなに協力をお願いして達成した記録だからだそうです。

二つ目は、挑戦を見て、子ども達が、楽しめることです。アシュリータさんの挑戦したギネス記録は、面白いものばかりです。巨大なフラフープを回したり、遺跡の前で、バランスボールの上に立ち続けたり、バットを指に乗せて、マラソンしたり、どうですか? みなさんも、やってみたいと思いませんか?

三つ目は、誰かと争うのではなく、自分も、観客も、たのしめるということです。もしも、私がギネスに挑戦するなら、レゴで作って遊べる、本物の都市をつくってみたいです! そして、子どもから大人まで、みんなに作る楽しさを知ってもらいたいです!

今回の研究で、私は、一番は、努力の証であること、一番を目指すことは、たくさんの人を喜ばせる素敵なことだと学びました。私にとっての一番は、オリジナリティがあることです。オリジナリティがあれば、だれでも一番になれます! どうやってオリジナリティのある作品を作るかというと、「泉」のようにわき出てくるアイディアを、どんどんプラスしていけばいいのです。みなさんも、好きなもの、得意なことで、一番を目指してみてください。私は、一番を目指す人を応援していきたいです。そして、私も、一番を目指していきたいです。

これで、発表を終わります。ありがとうございました。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 生徒作品

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