【生徒作品】『ハリネズミと針の秘密』(新小5 M・Nさん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。

今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小5 M・Nさん『ハリネズミと針の秘密』を掲載致します。

ハリネズミのぬいぐるみを大切にしているMさん。ハリネズミはハリがちくちくして痛そうだけれど、本当はどんな動物なのだろう。そんな疑問から、ハリネズミに会いに行きました。

その他の発表動画は、「2019年3月 生徒作品発表会 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

講師からのコメント

「ハリネズミの針は痛そうだけれど、見た目だけで苦手だと思ってほしくない。可愛らしい仕草や、意外な特技、そして、針の大切さを伝えて、好きになってもらいたい!」先入観にとらわれず、優れたところを見つけていきたいと願うMさんの姿勢を、これからも大切にしてください。

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
ハリネズミは、見た目は針がチクチクしていて痛そうだけれど、仕草がかわいいです。そして、針はハリネズミにとって、とても大切なものです。そうしたことを伝えたいと思い、研究をしました。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
ハリネズミのぬいぐるみを持っていたらからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
ハリネズミカフェに行って、店員さんに質問したことです。カフェでは、たくさんハリネズミと遊べたし、店員さんに質問したら、色々なことがわかりました。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
ハリネズミは見た目と違い、いろいろな特技をもっていることがわかりました。特に、泳ぎが上手なことに驚きました。
次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
発表会で、お客さんが聞きやすいように、抑揚をつけて話したいです。
来年、研究したいことはありますか?
哺乳類に関する研究をしたいです。
この作品を読んでくれた人に一言
見た目で判断せずに、ハリネズミに興味も持ってもらえたら嬉しいです。

生徒作品

新小5 M・Nさん 『ハリネズミと針の秘密』

みなさんは、ハリネズミを知っていますか? さわったことはありますか? 3月3日、わたしは、ハリネズミカフェに行きました。はじめは、針がとがっていて痛いのかな? と思っていたけれど、なでてみると意外にチクチクしていなかったので、おどろきました。まるで、細いプラスチックのようなかんしょくでした。私のさわったハリネズミは、3びきです。どの子も、ヨツユビハリネズミで、アフリカからやってきたそうです。1匹目は、つくしちゃんで、2匹目は、トゥイティ君で、3匹目は、えのきちゃんでした。一番大きかったのは、今写っている、トゥイティ君です。そして、一番おだやかだったのは、えのきちゃんでした。トゥイティ君にえさをあげると、おさらに頭をつっこんで、ガツガツ食べてしまいました。店員さんに、えさはなにをあげているのかたずねると、ミミズをかんそうさせたものだと教えてくれました。3匹とも、とても可愛くて、またハリネズミカフェに行きたいと思いました。

私が、ハリネズミの研究をしようと思ったきっかけは、この2匹のぬいぐるみでした。右が、ジョイ君で、左がハリーです。なぜ二匹かというと、ジョイはもともと、ハリーの代わりでした。私は、大切にしていたハリーを、なくしてしまったのです。一生けんめいさがしても見つけることができず、もう会えないのではと、悲しくなりました。でも、クリスマスの朝、まくらもとに、ハリーがいたので、びっくりしました。友達が、ハリーを見つけてくれて、お母さんがクリスマスプレゼントとして、おいてくれたのです。二匹とも、とても大切にしています。そして、本物のハリネズミに会ってみたい、どんな生き物なのか詳しく知りたいと、思うようになりました。

それでは、これから、ハリネズミの特技を紹介します。ハリネズミは、泳ぎが得意です。犬かきのように、手足を一生懸命動かして泳ぎます。ハリネズミは、のっそのっそと歩きそうですが、意外に手足が長く、走るのが速いのです。ハリネズミは、生垣の豚とも言われています。一匹で、一晩にナメクジを100匹食べられるぐらい、食いしん坊です。イギリスでは、庭の害虫をくじょするために、ハリネズミを飼うひともいるそうです。

これは、ハリネズミの赤ちゃんです。生まれてから1か月ぐらいたったすがたです。でも、生まれたばかりの赤ちゃんは、どんな姿をしているのでしょうか? ハリはあるのでしょうか? これが、生まれたばかりの赤ちゃんです。ハリネズミの赤ちゃんの大きさは、人間の親指の先ぐらいです。体重は、10グラムほどです。まだ、ハリはありません。ハリは、皮膚のすぐ下に100本ほどありますが、皮膚にたっぷり水分があるので、出ていません。だから、生まれてくるときに、お母さんの産道を傷つけることはありません。生まれて数分で、皮膚の下の水分が体の中に吸収されはじめ、一時間もたたないうちに、皮膚の下から、白くてやわらかいハリがあらわれます。

ハリは、一本でハリネズミの体を支えられるほど、丈夫です。しかし、針のないハリネズミがいます。ヘッスルヘッドといいます。なぜハリがないかは、まだわかっていません。ハリがないので、まるまるときの筋肉の動きが、よくわかります。だから、ハリネズミの生態を知るのに、役立っているそうです。でも、ハリは、天敵やケガから身を守る、大切な役目があります。だから、針がないと、野生で生きていくことは、できません。写真の子も、保護センターで、大切にされています。

ハリネズミは、見た目は、針があってこわいと思うかもしれません。でも、ハリネズミにとって、ハリはとても大事なものだとわかってもらえたら、うれしいです。私は、研究を通して、ハリネズミは、見た目と違って、足が速く、泳ぎも上手で、たくさん虫を食べるという特技があることを知り、驚きました。見た目だけで、こわいと判断せずに、ハリネズミのことをもっと知りたいとおもってもらえたら、嬉しいです。

今日の発表を聞いて、ハリネズミに会いたくなった人は、ぜひ、ハリネズミカフェに行ってみてください。まだ会いに行くのが不安な人は、ぬいぐるみをさってみたり、ハリネズミの登場する物語を読んでみてください。リテラには、ハリネズミの登場する物語が、たくさんあります。物語によって、ハリネズミのキャラクターがみんな違うけれど、どの子も可愛らしいですよ。

これで発表を終わります。ありがとうございました。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 生徒作品

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