【生徒作品】『廃線と観光』(新小4 K・Tくん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。

今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小4 K・Tくん『廃線と観光』を掲載致します。

お父様の影響で廃線が好きになったKくん。日本全国の魅力ある廃線から、おすすめのスポットをまとめてくれました。

その他の発表動画は、「2019年3月 生徒作品発表会 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

講師からのコメント

「廃路線」が観光資源となっていることに驚きました。廃路線には、人々の暮らしや、町の歴史、そして、自然が合わさっているところに魅力があると、Kくんが話してくれたことが印象的でした。ぜひ、お父様の思い出のある廃路線に行けるといいですね。

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
全国の廃線の場所や、観光のことについて紹介した作品です。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
お父さんが鉄道好きだから、ぼくもそれにつられて鉄道が好きになったからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
本を参考にしてパソコンに文字を打てたことです。また、可部線が廃止から復活したことを知って驚きました。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
発表練習で、間違えないように練習したことです。また、安芸飯室駅の駅舎の写真が見つからなかったことです。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
鉄道が廃止された土地の人にとっては、遠くに行く時に必要な鉄道がなくなるのは、大変なことだと知りました。
この作品を読んでくれた人に一言
みなさんも、廃線跡に行ってみてください。

生徒作品

新小4 K・Tくん 『廃線と観光』

みなさんは、鉄道の楽しみ方をいくつ知っていますか? スタンプを集める押し鉄、駅鉄、時刻表鉄、切符や部品を集める収集鉄、乗り鉄、駅弁鉄、駅そば鉄、撮り鉄、音を録音するとり鉄、路線鉄、模型鉄などなど、鉄道の楽しみ方は、たくさんあります。僕は、押し鉄と、乗り鉄です。でも、もう電車が走っていない「廃線」の駅や、線路のあとをおとずれて、楽しむ人もいます。廃線は、利用者が減ったり、貨物運送が減って、赤字になったりしたのが原因で、営業が廃止された路線のことです。今日は、みなさんに、「廃線の魅力」について、紹介したいと思います。

1つ目は、秋田県にある、小坂鉄道です。「あけぼの」という寝台列車は、上野から日本海側を通って、秋田・青森間を走っていた列車です。2009年、小坂鉄道が廃止になった時に、思い出の寝台列車を保存して、ホテルにしたそうです。車両を保管するトンネルまで、約2キロを走ります。ぼくが生まれる前の2006年に、寝台列車が廃止されたと知って、残念でした。でも、寝台列車がホテルになっていると聞いて、すごく泊まってみたい! と思いました。小坂レールパークからバスで約20分程乗ると、「大館・小坂鉄道レールバイク」という施設があります。廃線になった小坂鉄道を、レールバイクとよばれる軌道自転車で走れるところです。

2つ目は、宮崎県高千穂にある、高千穂鉄道です。2005年に廃止しました。現在は、「高千穂あまてらす鉄道」として、観光スポットになっています。日本一高い高千穂橋梁からは、大自然が感じられます。屋根が無い車両から、高さ105m下の、岩戸川を見おろすことができます。ぼくは、「高千穂あまてらす鉄道」に乗って、天岩戸神社に行ってみたいです。

3つ目は、広島県広島市にある、可部線です。可部線は、「歩いてみたい廃線跡」として、大人気です。なぜなら、山あり、川あり、変化がたくさんある線路だからです。可部線は、昔、広浜鉄道という私鉄でした。ところが、2003年に、可部から先が廃止しました。しかし、住民からの復活を望む声がJRを動かし、青い丸印でかこんだあき亀山から、可部間が復活しました。可部線の「安芸飯室駅(あきいむろえき)」は、廃線後も生き続ける、木造駅舎です。カフェやワークショップの会場になっています。廃線後でも、みんなの思いがあつまれば、復活できるんだな、と驚きました。

実は、廃線が特に多いのが、北海道です。今年、JR北海道で、札沼線、石勝線夕張支線、日高本線が、廃止してしまいます。石勝線と日高本線は、お父さんが、昔、全線乗っているので、ぼくも廃止するまでに乗ってみたいな、と思っています。そして、廃線になっても、これまで紹介した廃線のように、活躍して欲しいです。

僕が、廃線に興味を持ったのは、お父さんがきっかけです。お父さんは、高校生から、鉄道の旅をしていました。僕も、お父さんが昔乗った鉄道に乗ってみたいなと思ったのですが、もう廃線になっていて、乗ることができないことを知って、残念でした。だから、廃線のことを、調べはじめました。そして、ますます、行ってみたくなりました。もう、昔のように電車は走ってはいませんが、駅舎や、駅名板などの写真を撮って、記録に残したいです。また、廃線の利用方法は、一つだけではなく、たくさんあることを知りました。これからも、廃線は、増えていくけど、今回紹介した路線のように、鉄道の歴史を残してもらえると、うれしいです。そして、線路だけではなく、街や、自然も、残してほしいです。みなさんも、ぜひ、廃線跡を歩いてみてください。

これで、ぼくの発表を終わります。ありがとうございました。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 生徒作品

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