【生徒作品】『香りとココロ』(新小4 C・Rさん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。

今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小4 C・Rさん『香りとココロ』を掲載致します。

香りを、いつも身近に感じていたCさん。香りと「友だち」になりたいと、その歴史や意味について調べるだけでなく、アンケートで人気の香りを調べました。

その他の発表動画は、「2019年3月 生徒作品発表会 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

講師からのコメント

香りは心を癒してくれる素敵なアイテムですね。みんなにも幸せになってほしいと願う、Cさんの優しい気持ちが伝わってきました。アンケートづくりや、香水の手紙づくりにも、挑戦しましたね。お母様からいただいた香水、大切にしてください。そして、これからも、たくさんのよい香りと出会い、大切な人たちに、幸せを届けてあげてください。

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
香りは、自然からのめぐみであり、人々の心をいやし、幸せにする力があることを伝える作品です。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
香りのことを知って、友だちのような関係になりたかったからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
教室の生徒さんに、アンケートをとったことです。なぜなら、みんなが選んだ理由が、おもしろかったからです。とくに、ブラックペッパーの香りをえらんだ理由が「ラーメンやカルボナーラがすきだから」という意見が、おもしろかったです。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
調べたことを、発表原稿にまとめるのが、むずかしかったです。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
調香師は、1500種類の香りを、覚えなければならないことを知りました。
次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
また、アンケートや実験をしたいです。
来年、研究したいことはありますか?
学校や、勉強のことを研究してみたいです。
この作品を読んでくれた人に一言
香水は、夢や、人々の絆のしょうちょうです。皆さん、自分や、大切な人に合った香水を探してみてください。

生徒作品

新小4 C・Rさん 『香りとココロ』

香りは、いつも私のそばにいて、心をいやしてくれる、友達のようなそんざいです。だから、研究テーマを決める時も、すぐに香りにしたいと、ひらめきました。

まずは、香りの種類から、ご紹介します。香りには、7つの種類があります。それぞれの香りと、とくちょうを、リテラの生徒さんや先生にきいた「好きな香りアンケート」の結果と一緒に、ご紹介します。

第7位は、ハーブ系の、スペアミントです。すっきりした気分になれる香りです。しかし、アンケートで選んだ人は、いませんでした。多分、はみがきこを思い出す香りだからだと思います。

第6位は、じゅしけいの、フランキンセンスです。心をいやすような、深い木の香りがします。この香りを選んだ人は、「心の奥までほっとするように感じました。」と、答えてくれました。

同じく第6位は、スパイス系のブラックペッパーです。元気をあたえてくれる香りです。この香りを選んだ人は、「カルボナーラやラーメンが好きだから」だそうです。

第4位は、樹木系の、ユーカリです。森の中にいるような、さわやかな香りがします。これを選んだ人は、ふだんから、寝る時や勉強するときにつけているからだそうです。

第3位は、フローラル系の、ナイトクイーンです。しずんでいる心をいやしてくれる香りです。この香りを選んだ人は、優しく、はなやかな香りがしたからだそうです。

第2位は、エキゾチック系の、バニラです。怒りや緊張をやわらげ、幸せなきぶんにしてくれる香りです。この香りを選んだ人は、甘い香りでいい気分になったからだそうです。

そして、第1位は、かんきつけいの、レモンです。気分を明るくしてくれる香りです。この香りを選んだ人は、スッキリしたいい香りが好きだからだそうです。

今日は、皆さんが、リラックスして明るい気持ちで発表できるように、レモンとスウィートオレンジの香りを、この部屋に広めました。いい香りだなと思ってもらえると、うれしいです。

ここからは、香水の作り方や、れきしについて、ご紹介します。14世紀に、ローズマリーという、ハーブからつくられた「ハンガリーウォーター」が、香水のきげんと言われています。こちらの絵は、香水を作るじょうりゅうきです。そして、こちらが、ローズマリーと、ハンガリーウォーターです。その後、16世紀、フランスのグラースという町で、香りのもとになる植物を、育て始めました。グラースには、もともと、革なめしの工場が、たくさんありました。革の嫌なにおいをまぎらわすために、手袋に、いい香りをつけていたそうです。その後、革なめしの工場はなくなっていき、香水作りが、さかんになっていきました。そして、今では、「世界てきな香水のしゅと」となりました。そして、2018年11月、モーリシャスの会議で、グラースの香水作りは世界むけいぶんかいさんに選ばれました。

次に、香りをつくる調香師「パフューマ―」を、ご紹介します。パフューマ―の仕事は、写真や絵を参考に、イメージをふくらませて、香りをつくることです。一人前になるには、10年ほどの修行が、ひつようです。なんと、1500種類を超える香りを、覚えなければなりません。

私も、香水を作ってみました。これは香りのワークブックです。まず、プレゼントする人を、イメージします。私は、お母さんへ、香りの手紙をつくりました。今回は、かんきつけいのシトラスと、フローラル系のローズをまぜました。木のへらを使って、香りのもとをまぜているところです。まぜていると、ねりねりとするかんしょくが、気持ちよかったです。そして、さわやかな香りが、してきました。

この写真に写っているピンク色の香水は、お母さんからのプレゼントです。香りが好きなお母さんに、インタビューをしました。お母さんは、香りが大好きなので、香水をたくさん持っています。初めて香水をつけたのはいつか、聞いてみました。高校生のときに、お母さんの、お母さんの香水をかりて、つけていたそうです。なぜ、香水をつけるのかというと、自分もいい気分になれるし、周りの人もいい気分になれるからだよ、と教えてくれました。やっぱり、香りには、つけている人も、その周りの人も、幸せにする力があるのだなと、あらためて、うれしくなりました。私は、こっそり、ぬいぐるみに香水をかけていたことがあります。ぬいぐるみを抱きしめたら、花畑にいるような、ほわーんとした、うれしい気持ちが、こみ上げてきました。

香水は、「夢」や「人々のきずな」、「おくりもの」のしょうちょうで、男性にとっても、女性にとっても自然からのめぐみだと、グラースの市長が、教えてくれました。香りは、人々の心を幸せにします。ぜひ、みなさんも、自分にあった香水を、さがしてみてください。そして、大切な人にも、感謝の気持ちを込めて、その人のイメージにあった香水を、プレゼントしてみてください。

これで、発表を終わります。ありがとうございました。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

タグ: ,
カテゴリー: 生徒作品

リテラ言語技術教室について

menu_litera