【ブックプロジェクト】「信用される人になるには」×「うそつき大ちゃん」(小5 L・T君)

うそつき大ちゃん (ポプラの森)

本の紹介

「うそつき大ちゃん」は、いつもクラスの仲間はずれ。そんな大ちゃんを、ある日、川辺で見かけた。いったい、なにをしているんだろう…?ふとしたことをきっかけにぼくには、いろんなものが見えてきた。

ブックプロジェクトのテーマ

この作品は、リテラの「ブックプロジェクト」で制作されたものです。ブックプロジェクトのコンセプトは、「つながる読書」。本・人・体験と自分をつなげながら、作品づくりに取り組んできました。詳しくは「ブックプロジェクトが始まりました」をご覧ください。

小学5年生のL・T君は、発表会で「忍者」について調べました。ブックプロジェクトでは、表と顔と裏の顔を持つ忍者から、「人の表と裏」というテーマに挑戦することにしました。

作品の紹介

「信用される人になるには」
小5 R・T君


みなさんは、うそをついたことがありますか? 阿部夏丸さんの『うそつき大ちゃん』を読んで、ぼくは、信用について考えました。

この本では、大介という人が、信じられないような本当の事を言い、みんなからうそつきよばわりされてしまいます。自分がうそつきよばわりされたら、ぼくなら、もう少しくわしく話して、信じてもらいます。しかし、大介は、あだ名で「うそつき大ちゃん」とよばれていたこともあり、かんたんにはとり消せませんでした。

そんな大介にも、少しずつ友達ができました。ある日、研究発表会がありました。はじめに大介をうそつきよばわりした敬一は、家下川には魚がいないという研究の発表をすることになりました。そこで、大介たちは、家下川に魚がいると証明するため、川に行き、魚を釣りました。家下川にも魚がいっぱいいることを知った敬一は、研究発表会の表しょう式で、自分の研究がまちがっていた事を打ち明けました。

自分のまちがいを打ち明けることは、勇気がいると思います。みんなの前であやまった敬一は、すごいと思います。もしも、ぼくだったら、うそをかくしてしまうかもしれません。なぜなら、せっかく来てくれた、たくさんの研究者や、全校の生徒が、がっかりしてしまうからです。

ぼくは、うそについて考えるために、身の回りの人を観察してみました。まず、ぼくの友だちには、うそがバレバレな人がいます。その人はいつも一人一人にちがう事を言ってしまいます。たとえば、みんなには同じ話題を振るけれど、その内容が話す相手によってちがいます。そんな事が続いたので、今でもその人はうそをよくつく人だと思われています。ぎゃくに本当のことを言っているのに、うそをついているように聞こえる人がいます。うそを考えているように、ゆっくり話します。ですが、その人は本当の事を話しています。この二人を見て、ぼくは、人に信用されるのは難しいことだと思いました。

人に信用されるには、ことばの使い方が大切だと思います。まちがったことを言ったり、大げさなことを言ったりすると、信用されません。だから、正確に言葉を使うことが大事です。また、悪口や、いやな気持ちにさせることを言ったりしても、信用されません。だから、いい言葉を使うことも大切です。しかし、そうするには、言葉をたくさん知っていなければなりません。また、相手を大切に思わなければなりません。

ぼくは、本をたくさん読み、言葉をたくさん知りたいと思います。また、相手の気持ちを知るために、相手のことをよく見て話したいと思います。そして、人を信用し、人に信用される人になりたいです。

この本について

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: ブックレビュー, 生徒作品

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