リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。
今回は、『地震の時のお約束』(Y・Kくん 新中1)を掲載致します。
道徳の授業が好きなYくんは、さまざまな社会のルールについて学んできました。その中で、災害の時にルールを守ることが、社会や自分を守ることにつながるということに気づき、みんなにもルールを守ってもらいたいという思いから、研究のテーマにしました。
作品について
本人の振り返り
- これはどのような作品ですか?
- 地震の時に守ったほうがよい、いろいろなことを調べました。
- どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
- 東日本大震災から10年たったので、地震に関係する作品を作りたかったからです。
- 作品づくりで楽しかったことは何ですか?
- 発表をするのが楽しかったです。舞台に立つのが面白かったです。
- 作品づくりで難しかったことは何ですか?
- 文章を書くのが難しかったです。
- 作品作りを通して学んだことは何ですか?
- 地震が起きたら大変だということです。
- 次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
- 地震が来た時には、頭を隠したり、身を守ったりしたいです。
- 来年、研究したいことはありますか?
- 神戸市営地下鉄6000系です。新型車両のことを伝えたいからです。
- この作品を読んでくれた人に一言
- これからも研究を頑張りたいです。
生徒作品
『地震の時のお約束』(Y・Kくん 新中1)
皆さんは、地震は、こわいですか。僕は、とてもこわいです。今日は、これから地震が起きた時のお約束を紹介します。
これは、しまじろうの『じしんのときのおやくそく』という絵本です。3さいの時に、買ってもらいました。
それは、東日本大震災があった時です。ぼくは、この本ではじめて、地震の時、どうすればよいかを学びました。だから、この本を読むと、安心します。これから、また大きな地震があるかもしれません。その時に、皆さんが、自分のことを守れるようになってほしいので、研究のテーマにしました。
今回は、この2冊の本を使いました。
それでは、まず地震の時の身の守り方を紹介します。まず、落ちてくるものや、たおれてくるものから、自分の身を守りましょう。机の下にもぐったり、座布団で頭をちゃんと守りましょう。たおれてくる棚から離れましょう。なぜなら、棚がたおれてきて、下敷きになると危ないからです。地震が来たら、ドアを開けましょう。なぜなら、ドアがゆがんで、開かなくなってしまうからです。慌てて外に出てはいけません。なぜなら、地震でふらついた車にひかれるかもしれないからです。また、看板などが落ちてきて危ないからです。
川や海に近づいてはいけません。なぜなら、津波が襲ってくるからです。防災無線を聞きましょう。なぜなら、避難する時に役立つ情報を教えてくれるからです。
もしも、一人で外にいる時に地震が起きたらどうするか、紹介します。まずは、自分の身を守りましょう。そして、ゆれがおさまったら、学校や広い公園など、安全な場所に避難しましょう。
もしかしたら、エレベーターの中にいる時に地震が起きるかもしれません。すべての階のボタンを押して、止まった階で降りましょう。歩道橋や橋の上にいたら、ゆれがおさまるまで、手すりにつかまっていてください。
ゆれがおさまったら、安全なほうへ渡ってください。地下鉄や、地下街にいる時は、すばやく地上に逃げましょう。スーパーやコンビニでは、商品が棚から落ちてくるかもしれません。かごをかぶって身を守りましょう。
地震が起きた時のための準備を紹介します。まずは、非常持ち出し袋を用意しましょう。3日分を目安に、持てる分を用意しましょう。
家や学校の避難所を、確認してください。大きな家具は金具で止めてください。なぜなら、たおれてきて、下敷きになると危ないからです。
最後に、約束や決まりを守ることが、なぜ大切なのかご紹介します。私たちの学校や家には、いろいろな決まりがあります。もしも、決まりが守られないと、悲しいことがおこります。手をあげないと、横断歩道で事故にあってしまいます。授業中に勝手にしゃべっていると、誰が、何を言ってるかわからなってしまいます。給食は、仲良く食べなければ、つまらなくなってしまいす。図書室では、静かに本を読まなければ、周りの人に迷惑がかかります。
地震が起きた時も、決まりを守ることはとても大切です。この写真は1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災の写真です。
校庭に、たくさんの人が、水をもらうために並んでいます。並んでいるのは、地震で家が壊れたり、家族が亡くなったり、けがをしている人ばかりです。でも、みんなきちんと順番を守っています。もしも、順番を守らなければ、水の取り合いになってしまいます。こんな苦しい時も、私たちは、決まりを作りそれを守って助け合って生活できるようにしています。
ぼくは、地震はこわいけれど、地震の時の約束について調べることができて、嬉しかったです。なぜなら、約束を守れば身を守ることができるからです。皆さんも約束を知って、安心してもらえたら、嬉しいです。今日僕が、教えたことを、忘れないでください。そして、地震が来たらルールを、守ってください。僕も守ります。
これで発表を終わります。ありがとうございました。
- わたなべ もも(2013). じしんのときのおやくそく ベネッセコーポレーション
- 旺文社(編集). 学校では教えてくれない大切なこと 10 身近な危険 防災と防犯 旺文社
- 永田繁雄ほか(2019). 新・みんなの道徳 6 学研教育みらい