【生徒作品】『太陽と日食のひみつ』(新小4 I・Sくん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。
2020年は新型コロナウィルスの影響により、教室での発表となりましたが、生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を進めてまいりました。

今回は、新小4 I・Sくん『太陽と日食のひみつ』を掲載致します。

宇宙に興味があったSくんは、2019年12月26日に東京で部分日食が見られることを知り、観察をすることにしました。あいにく、当日の天気は曇り。寒い中、あきらめずに待ち続けたSくんは、日食の写真を撮ることができたのでしょうか。

その他の発表動画は、「2020年 生徒作品発表 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
自分で撮った日食の写真の紹介と、日食の説明です。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
本で読み、おもしろいと思ったからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
日食の写真を撮ったことです。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
発表の練習です。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
日食を見て、感動しました。
次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
発表の本番で、ミスをしないようにすることです。
来年、研究したいことはありますか?
化学の実験をしてみたいです。
この作品を読んでくれた人に一言
読んでくれて、ありがとうございました。

生徒作品

新小4 I・Sくん『太陽と日食のひみつ』

地球に、命と恵みを与えてくれる太陽。太陽は、地球に最も近い、自分で光る星です。

僕は去年、本で、日食のことを知りました。日食とは、まん丸の太陽が、地球の影に入って、欠けてしまうことです。そして、12月26日に、東京で部分日食が見られることを知り、実際に見てみたいと思いました。

これは、宇宙から太陽を観測している探査機が撮った太陽です。赤い火の玉のようですね。太陽の光と熱は、とても強すぎるので、直接見ることはできません。そこで、僕は今回、日食を写真に撮るために、特別な道具を用意しました。これが、三脚と、一眼レフカメラと、カメラのレンズに取り付けるフィルターです。このフィルターは、太陽の光を減らすことのできる、特別なフィルターです。これが、三脚とカメラとフィルターをセットしたところです。三脚もカメラも、重くて運ぶのが大変でした。

観察当日、天気予報は曇りと雨でした。僕は、見えないかもしれないと不安になりました。でも、あきらめないで準備をしました。なぜあきらめなかったのかというと、もしかしたら、見られるかもしれないと、信じていたからです。2019年12月26日 2時30分に観察をスタートしました。場所は、隅田川の川原です。なぜなら、家のベランダは、周りの家が邪魔で、空が見えにくかったからです。河原は、周りに障害物がなくて、空は広く綺麗に見えました。河原に行った時は、雲が厚くて、太陽は見えませんでした。しかし、持っていれば見えるかもしれないと思い、寒さを我慢して待ちました。2時45分頃、少し明るくなってきて、もしかしたら見えるかもしれないとワクワクしました。2時50分、雲の隙間から太陽が見えてきて、ドキドキしました。僕は急いで写真を撮りました。太陽に少し雲がかかっていたけれど、日食で欠けている写真が撮れました。これが、ぼくが撮影した日食の写真です。下の方が、少し欠けています。2分くらいの短い時間だけれど、日食を見ることができて嬉しかったです。

次に、日食グラスを使って、太陽を見ました。なぜ、日食グラスを使うのかというと、太陽を直接見ると、目が焼けてしまうからです。肉眼では、雲がかかって見えづらかったけれど、日食グラスをかけると、見えやすかったです。3時頃、また太陽に雲がかかって、空は暗くなりました。もう見えないと、残念な気持ちになりました。観察の後は、ベンチで記録をつけました。僕は、あきらめなくて良かったと思いました。

少しだけ欠ける日食のことを、部分日食と言います。今回、僕が観察したのは、この部分日食です。他にも、金環日食と、皆既日食があります。金環日食は、太陽が月の後ろから、少しだけ出ていて、その光が、金色の輪のように見えます。この写真は、2019年12月26日、シンガポールで撮影された金環日食の写真です。日本では部分日食だけど、シンガポールでは金環日食です。

皆既日食は、太陽が月に全部隠れてしまいます。だから、空が暗くなります。昔の人は、皆既日食を見て、とても驚いたと思います。古事記にも、天照大神という太陽の神様が、暴れん坊の弟 スサノオノミコトに怒り、天の岩屋に引きこもってしまい、世界が真っ暗になってしまったというお話があります。きっと、皆既日食を見て、なんでだろうと考えて、お話を作ったのだと思います。

最後に、皆さんに、今後、日本で見られる日食をお伝えします。2020年6月21日 日曜日に、部分日食が見られます。金環日食は、10年後の2030年6月1日 土曜日に、北海道で見られます。そして、皆既日食は、15年後の2035年9月2日 日曜日、関東で見ることができます。皆さんも、ぜひ、日食を見てください。

これで、発表を終わります。ありがとうございました。

参考文献— (リンクはAmazonのアフィリエイトリンクです)
寮美千子(文)、佐竹美保(絵)『黒い太陽のおはなし 日食の科学と神話』 (小学館)
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『小学館の図鑑NEO 宇宙』(小学館)
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渡部潤一(監修)、えびなみつる(文と絵)、中西昭雄(写真)『太陽のかがく』(旬報社)
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この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 生徒作品

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