【生徒作品】『空中を走るモノレール』(新小4 K・I君)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。
2020年は新型コロナウィルスの影響により、教室での発表となりましたが、生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を進めてまいりました。

今回は、新小4 K・I君『空中を走るモノレール』を掲載致します。

引退する上野動物園モノレールに乗ったK君は、モノレールの魅力を改めて確認し、研究することにしました。モノレールの歴史や、日本に9路線あるモノレールについて調べ、その長所や特徴について考えました。

その他の発表動画は、「2020年 生徒作品発表 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
モノレールの歴史や日本のモノレールについて調べた作品です。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
電車やモノレールが好きだからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
モノレールの写真を探すことです。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
説明することが難しかったです。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
モノレールは交通量の多いところや、人がたくさんくるところに作られるということです。
次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
次はアンケートもとってみたいです。
来年、研究したいことはありますか?
四国の電車についてです。
この作品を読んでくれた人に一言
みなさんもモノレールに乗ってみてください。

生徒作品

新小4 K・I君『空中を走るモノレール』

みなさんはモノレールについて知っていますか?僕は上野動物園モノレールが引退する日に学校が終わった後、乗りに行きました。最初引退すると聞いて驚きました。動物園の中には、たくさんの鉄道ファンが集まっていました。きっと、みんな、引退する前にモノレールに乗りたかったのだと思います。これがそのときの写真です。こんなにかっこいい乗り物がなくなってしまうなんて、かなしいです。モノレールに乗ると、その静かさに感動しました。その感動がきっかけで、研究をすることにしました。

この研究は、『台東区歴史文化テキスト』、『地図中心 特集日本はモノレール大国なり』、『鉄おも!139号 』を参考にして進めました。

モノレールとは一本のレールをもちいた交通機関です。レールは支柱に支えられ、空中や、橋脚の上に作られています。電車と違うところは、タイヤで走るところです。電車は鉄の車輪で普通は走りますが、モノレールは空気のつまったゴムのタイヤで走ります。

モノレールは、ぶら下がって走る懸垂式と、またがって走る跨座(こざ)式があります。

世界で最初のモノレールはドイツ・ヴッパータール市のモノレールです。これは懸垂式です。走っている距離は13.3kmです。開業は日本で言えば明治34年にあたる1901年のことです。この写真は2010年のものです。当時、ヴッパー川沿いの谷間に広がる少ない低地は、すでに建物が混み合っていて、さらに人口が増加する中で、それまであった路面電車や鉄道だけでは旅客を運びきれない事情がありました。だから、モノレールは、川の上に作られたのです。この地図を見てください。あかまるはモノレールの「駅」です。川の上に出来ているのがわかります。

世界で二番目で出来たモノレールは、日本初のモノレール、上野懸垂線です。開業したのは1957年です。短い距離ですが、子供たちの夢を乗せて走るモノレールは動物園にぴったりの乗り物です。懸垂式のため眺めがとても良く、東西に分かれた園内を安全に移動できるので大変人気が出ました。開業したころのモノレールは今でも見ることができます。日本車両豊川工場内に展示されているのでぜひ見にいってみて下さい。銀色の車体がかっこいいですよ。

これが今のモノレールです。40形車両はカラフルでかわいいですね。まどが大きくなって見やすくなっています。令和元年10月31日、車両の老朽化により引退しました。僕は、とても悲しいと思いました。次の車両が買えないのでしばらく走りません。でもいつか新型車両が買えたら復活するかもしれませんよ。

日本には、モノレールが9路線あります。東京都には、3路線あります。先ほど紹介した上野動物園モノレールです。それから、東京モノレール、多摩都市モノレールです。千葉県に、2路線あります。千葉都市モノレールとと舞浜リゾートラインです。舞浜リゾートラインは、ディズニーランドの中を走っている環状線です。神奈川県には、湘南モノレールがあります。大阪府には、大阪高速鉄道があります。福岡県には、北九州高速鉄道があります。沖縄県には、沖縄都市モノレール、別名「ゆいレール」があります。

このように、モノレールは、首都圏や大都市、観光地に作られることがわかります。交通量が多いところや人がたくさん来る所に作られるのです。

モノレールの長所は、空中を走り、人をたくさん乗せて運べることです。建物が混みあっていて鉄道の線路が作れないところでも活躍できます。電車と比べて、脱線事故がないという点では、安全です。

僕は、モノレールが空中を走るところが好きです。静かで気持ちいいです。みなさんもモノレールに乗ってみてください。そして、モノレールをもっと増やしていきたいです。

これでぼくの発表を終わります。聞いてくださって、ありがとうございました。

参考文献— (リンクはAmazonのアフィリエイトリンクです)

『台東区歴史文化テキスト』(台東区教育委員会)

『地図中心 2019年11月号 通巻566号 「特集 日本はモノレール大国なり」』(日本地図センター)
https://amzn.to/2JC4E8t

『鉄おも!139号』(ネコ・パブリッシング)
https://amzn.to/2JKJO6H

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

タグ:
カテゴリー: 生徒作品

リテラ言語技術教室について

menu_litera