【生徒作品】『雪の結晶の作り方』(新小6 R・Nくん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。
2020年は新型コロナウィルスの影響により、教室での発表となりましたが、生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を進めてまいりました。

今回は、新小6 R・Nくん『雪の結晶の作り方』を掲載致します。

雪の結晶を見たことがないというRくん。東京ではなかなか見ることができない結晶を、ペットボトルの中でつくる実験を行いました。

その他の発表動画は、「2020年 生徒作品発表 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
雪の結晶の作り方や、雪の結晶のしくみを発表した作品です。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
雪の結晶を見たかったからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
ドライアイスをくだくことです。なぜなら、日頃のストレスが解消されたからです。また、雪の結晶が葉脈みたいで、とてもきれいでした。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
箱づくりの地道な作業です。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
人工雪発生装置をつくった平松先生は、とてもすごいと思いました。
次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
発表をもっとスムーズにしたいです。
来年、研究したいことはありますか?
火はなぜ熱いのかを調べたいです。
この作品を読んでくれた人に一言
あなたは、どんな雪の結晶が作れるかな?

生徒作品

新小6 R・Nくん『雪の結晶の作り方』

みなさんは、雪の結晶を見たことがありますか? 僕は、見たことがありません。だから、いつか見てみたいと思いました。そこで、今回は、雪の結晶を観察することにしました。

今年は、8月18日に雪が降りました。僕は、雪の写真を撮れると思いました。しかし、降ってきた雪は、すでに溶けていて、結晶を見ることはできませんでした。

そもそも、雪の結晶は、どうやって作られているのでしょうか。雲の中は、-10度です。水の分子たちは、氷を作りたがりますが、氷の足場がないため、うまくいきません。しかし、さらに温度が下がると、六角形の構造を持ったチリの中心に水の分子が集まり、氷の粒になります。直径 0.002mm ほどの氷の粒は、数秒で次々に姿を変え、綺麗な六角形の柱になります。大きさは、およそ 0.01mm ほどで、どんな形の雪も、最初はこの形です。その後、気温と湿度によって、様々な形に変わります。

しかし、東京では、降ってきた雪はすぐに溶けてしまうため、きれいな結晶を見ることは、難しいです。そこで、僕は、人工的に雪の結晶を作ることにしました。これは、平松和彦先生が考えた「平松式ペットボトル人工雪発生装置」です。この装置は、ペットボトルの中に、雪の結晶を作るものです。

箱は、家にあった発泡スチロールで作りました。発泡スチロールを切りましたが、サイズが少し違ったため、ヤスリで削って合わせました。できた発泡スチロールの板を箱にしていきました。冷たい空気を逃さないように、四隅をテープで止めます。さらに、その箱をクーラーボックスに入れました。次に、ペットボトルを入れるための穴を作りました。穴を作るときのポイントは、隙間をなるべく空けないことです。このように、力を入れてペットボトルを入れます。これで完成です。

次は、糸です。0.3号のテグスを使います。糸におもりを通し、ペットボトルの中に入れます。おもりは、下につけて揺れないようにします。この時、糸はピンとなるようにします。この糸に、雪の結晶が付きます。ペットボトルにゴム栓をし、温度計を差し込めば、完成で。すいよいよ実験です。湿度を上げるため、ペットボトルの中に水を入れて振ります。さらに、息を吹き入れます。ドライアイスを砕いて、箱に入れていきます。ふたを閉めます。

後は、雪の結晶ができるのを待つだけです。これは、雪の結晶が大きくなる様子を、20倍速で再生した動画です。1、2分で雪の結晶が付き始めました。この写真は、それから15分後の写真です。25分後の写真です。雪の結晶は大きくなっています。45分後の写真です。雪の結晶は、葉っぱのように広がっていきます。55分後の写真です。最初に比べて、ずいぶん大きくなりました。雪の結晶ができた場所の温度は、-10度から-20度の間でした。今回の実験でできたのは、-10度から-20度で、湿度の高い時にできる雪の結晶だと考えられます。

今回の実験では、植物のように雪の結晶が大きくなっていくのを見て、とても綺麗だと思いました。ぜひ、皆さんも、雪の結晶を作ってみてください。

発表を聞いてくださって、ありがとうございました。

参考文献— (リンクはAmazonのアフィリエイトリンクです)
前野紀一(著)、 斉藤俊行(イラスト)『ゆきがうまれる(月刊たくさんのふしぎ2017年2月号)』福音館書店
https://amzn.to/352AL9g

参考Webサイト—
平松式ペットボトル人工雪発生装置とは?
http://www.tesio.net/~dhpress/hiramatsusnow/pet.htm

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

タグ:
カテゴリー: 生徒作品

リテラ言語技術教室について

menu_litera