【生徒作品】『環境と車』(新小5 K・Kくん)


リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。

今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小5 K・Kくん『環境と車』を掲載致します。

あこがれの車が環境に悪いと知ったKくん。将来自分が乗るかもしれないエコカーについて調べ、まとめていきました。

その他の発表動画は、「2019年3月 生徒作品発表会 発表動画一覧」をご覧ください。

作品について

講師からのコメント

エコカーと言っても、さまざまな種類があるのですね。発表してくれたように、これからの時代、かっこよさや速さだけではなく、環境への影響も考えていかなければなりません。自分は何を大切にしたいのか、よく考えて選んでいきたいですね。

本人の振り返り

これはどのような作品ですか?
エコカーの大切さや、Co2との関わりを調べました。
どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
エコカーが環境に優しいということを知ってほしかったからです。
作品づくりで楽しかったことは何ですか?
みんなの前で堂々と発表できたことです。また、Co2の影響が興味深かったです。
作品づくりで難しかったことは何ですか?
正しくわかりやすい言葉選びと、わかりやすい画像選びです。
作品作りを通して学んだことは何ですか?
地球温暖化におけるエコカーの重要性です。カッコよさとエコであることを、どう両立させるかが、ぼくにとっての課題です。
来年、研究したいことはありますか?
トルクとスピードです。
この作品を読んでくれた人に一言
読んでくださり、ありがとうございます。これからも、がんばります。

生徒作品

新小5 K・Kくん 『環境と車』

ぼくは、車が大好きです。車の中でも、トヨタ86とラ・フェラーリが、特に好きです。トミカを買うと、ボロボロになるまで遊びます。しかし、僕の好きな車が、環境に悪いと知った時は、がっかりしました。将来、僕が乗る車は、どういうものなのでしょうか。今回、環境にいい車のことを、調べてみることにしました。

まず、車の図鑑や、NHKの動画で、燃料ごとの種類を調べました。また、インターネットで、CO2の事も調べました。

しかし、エコカーとは、どのようなものでしょうか? エコカーとは、ガソリンをあまり使わず、ガソリン車よりも、環境を汚さない車です。これから、エコカーの種類について、説明します。

まず、ハイブリッドカーについて、紹介します。ハイブリッドカーは、ガソリンエンジンと電気モーターとバッテリーで動き、走っている時は、発電機から発電もします。ガソリンは使いますが、普通のガソリン車と比べて、あまり環境を汚しません。この三菱アウトランダーという車も、ハイブリッド車です。ハイブリッド車は、発進から時速約20kmまでは、バッテリーで電気モーターを回し、走ります。時速20km以上になると、エンジンとモーターをバランスよく使い、走ります。急加速する時は、両方の力を使います。ブレーキをかけた時に、電気を作り、バッテリーにためます。ハイブリッドカーは、ガソリンと電気を利用しているので、ガソリンを使う量が、少量で済みます。

次に、電気自動車です。電気自動車で代表的なものは、日産リーフや、テスラです。電気自動車は、電気の力だけで動きます。電気は、家庭の電源や、電気ステーションから車に送られ、リチウムイオン電池に貯められます。リチウムイオン電池は、現在、日本国内の電気自動車で、よく使われている電池です。排気ガスを出さないなど、環境にやさしいのですが、ガソリン車に比べて、長く走れない、値段が高いなどの問題もありました。しかし、最近では、より性能のよい電池が、開発されています。たとえば、固体の材料でできている全固体電池は、熱に強く、安全で、容量が3倍、充電時間は3分の1ですみます。これからは、電気自動車は、より高性能になっていくでしょう。また、電気が充電できる、電気ステーションもふえています。右の図で表示されている赤い点は、ガソリンスタンドです。左の図に表示されているのは、電気ステーションです。北千住を中心に見ても、ガソリンスタンドとかわらないほど、電気ステーションが、身近なものになっているのがわかります。

次に紹介するのは、燃料電池車です。有名なものは、トヨタ・ミライです。そのほかにも、トヨタ自動車と日野自動車の共同開発でできた、燃料電池バスなどもあります。燃料電池車の代表的な燃料は、水素です。水に電気を流すと、水素と酸素に分かれます。その逆の流れで、水素と酸素から、水を作るときに、電気をとりだすのが、燃料電池です。電気を作った後は、水だけ出てくるという、環境にやさしい車です。水素は、水素ステーションでほじゅうしますが、水素ステーションの数がまだ少ないなど、水素自動車の発展は、課題が多くあります。

最後に、ソーラーカーです。ソーラーカーは、太陽の光で発電された電気で走る車です。本格的に発売されてはいませんが、プリウスのオプションとして採用されるなど、実用化にむけて、工夫が進んでいます。ソーラーカーレースなども開催されていますが、実用化までは、まだ長い道のりがありそうです。

では、なぜ環境にやさしい車にしていく必要があるのでしょうか。その理由は、ガソリン車から出るCo2です。Co2が原因で、地球の気温が、上昇します。その結果、氷河が溶けたり、異常気象が起こりやすくなったりしてしまいます。これは、世界のCo2排出の原因を表しているグラフです。2007年、世界全体の排出量のうち、23パーセントを運輸が占めています。そして、そのうち、73%を、自動車が占めています。今後、世界には自動車が増え続けていき、このままでは、大きな影響を環境におよぼしてしまいます。ですから、環境にやさしい車が、これからの時代、重要なものになっていきます。

この研究を通して、エコカーが、ますます重要なものになっていくことがわかりました。ぜひ、みなさんも、環境と生活のつながりについて、深く考えてください。そして、大人になって、車を買う時が来たら、エコカーにしてください。これで、発表を終わります。聞いてくださって、ありがとうございました。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 生徒作品

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