順序立てた説明文の書き方【読み書きラボ】

yomikaki-logo
前回までは、各学年の読みについてお伝えしました。
今回から、説明する文章の書き方をお伝えします。
まずは、順序立てて説明する文章の書き方です。
ポイントは次の2つです。

  • 1. いつ・どこで・誰が・どうしたをしっかり書く
  • 2. 順序を示す「つなぎことば」を使う

1. いつ・どこで・誰が・どうしたをしっかり書く

まず、書き始めは、「いつ、どこで、誰が、どうした」から始めましょう。
これは、誰かに説明する文章を書く際の基本です。

「昨日、家で、私は、スクランブルエッグを作りました」
「三月二十三日、わたしは、さくらのかんさつをしました」

順序を示す「つなぎことば」を使う

順を追って説明する時には、順序を示す「つなぎことば」を使いましょう。
順序を示す「つなぎことば」には、次のようなものがあります。

  • まず・最初に
  • 次に
  • そして・また
  • さらに
  • 最後に

ただし、これらは、「次に進む」ことを示すことばの「表現」を変えているに過ぎず、決まった順番があるわけではありません。
また、手順が多くなるのなら、箇条書きにしたり、番号や見出しをつけて書くほうがわかりやすいと言えます。

 昨日、家で、私は、スクランブルエッグを作りました。まず、たまごを割ってボウルに入れ、牛乳・砂糖・チーズを加えます。次に、フライパンを熱して、バターを溶かします。さらに、ボウルの中身をフライパンに注ぎ、菜箸でかき混ぜながら弱火でふわふわになるまで焼きます。最後に、お皿に盛りつけて完成です。

小2 Rさん
(教室の作文から)

 三月二十三日、わたしは、さくらのかんさつをしました。
 まず、よく見てみました。花びらは、五枚です。花びらの形は、ハート型に少しにています。めしべは、つくしのような形をしています。おしべには、かふんがついていて、たんぽぽに花がないような形をしています。がくは、星型をしていて、たんぽぽに花がないような形をしています。そして、ぜんたいは、きみどりだけれど、あかむらさきのもようがついています。
 つぎに、さわってみました。花びらは、つるつるでさらさらしています。がくのきみどりのところから、毛がはえていました。がくをさわったかんじは、ざらざらしていました。さくらのがくをもって回してみると、せんぷうきみたいでした。
 そして、音を聞いてみました。さくらのがくをもってまわしてみると、ゆびとこすれ合って「サラサラ」と、音がしました。
 さいごに、においをかいでみました。すると、はっぱのにおいと、甘いにおいがしました。

このように、順序を示す「つなぎことば」を使うことで、わかりやすい文章を書くことができます。

次回は、「くらべる」説明文の書き方をお伝えします。

「教育コラム」の記事

【記述の壁を破る第5回】記述指導の真のゴール:「読む力」が劇的に変わる「構造読解力」と「論理的思考力」の育て方 (教育コラム

記述指導の真のゴール!不自然な「てつなぎ」を避け、「ポンコツロボ」にも伝わる論理的な解答文の作り方から、すべての教科に通じる構造読解力の育て方までを解説。

【記述の壁を破る 第4回】記述の成否は「ズーム」と「キーワード」で決まる! 設問の条件と解答欄で決める情報の「抽象度」 (教育コラム

記述の成否は「ズーム」で決まる!設問の「簡潔に」「具体的に」といった条件と解答欄のサイズから、情報の抽象度をコントロールし、加点されるキーワードを捉える技術について紹介します。

【記述の壁を破る 第3回】「内容が不十分」から卒業! 合格答案を生む「物語文・説明文」のフレーム(枠組み)活用術 (教育コラム

「内容が不十分」から卒業!物語文は【状態・展開・結末】、説明文は【抽象・具体】のフレームで過不足なく情報をまとめる、論理的な解答作成メソッドを紹介。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

カテゴリー: 教育コラム

リテラ言語技術教室について

menu_litera