わかりやすい文章を書くための簡単なポイント【読み書きラボ】

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文章は難しいと思っていませんか。
それは、「書き方」を知らないだけかもしれません。
今回は、文章を書くときの簡単なポイントをご紹介します。

「文章」って?

s_037944ここでの文章とは、「ここにいない誰かに何かを伝えるためのもの」です。
ここにいない友達・家族、または、未来の自分、知らない人々などには、その場で話すわけにはいきません。
違う時間・違う場所にいる人たちに伝わる文章を作ることが必要です。
大切なのは、「伝えること」。
では、うまく伝わる文章を書くために、どのようなコツがあるでしょうか。

文章の基本的な「形」

わかりやすい文章を書くための基本的なポイントは、次の三つです。

  • 「いつ、どこで、だれが、どうした」からはじめる
  • 一文を短く書く
  • つなぎことばを使う

それでは、くわしく見ていきましょう。

1. 「いつ、どこで、だれが、どうした」からはじめよう

文章は、「ここにいない誰かに何かを伝えるためのもの」。読む人は、何も知らない人です。ですから、「いつ、どこで、だれが、どうした」といったことをはじめに教えてあげましょう。
順番通りに書かなくてもかまいません。また、書かなくても伝わる場合は、書かなくてもかまいません。

「きのう、ぼくは、高尾山に、遠足に行った」
「六年生の夏、ぼくは、運動会のリレーの選手に選ばれた」

2. 一文を短く書こう

「一文」とは、「。」から「。」までの文のことです。一文が長いと、わかりにくい文章になってしまいます。

「今日はマラソン大会だったけど、朝から雨がふっていて、中止になったから、ぼくはとってもうれしくて、学校でT君に会ったら、T 君はマラソン大会を楽しみにしていたので、残念そうだった」

書きたいことはわかりますが、「わかりやすい」文章ではありませんね。一文を区切り、さらに「つなぎことば」を入れると、次のような文章になります。

「今日はマラソン大会だった。しかし、朝から雨がふっていたので、中止になった。ぼくはとってもうれしかった。学校でT君に会った。T君はマラソン大会をとても楽しみにしていたので、残念そうだった」

3. つなぎことばを使おう

「つなぎことば」とは、文と文をつなげることばです。たとえば、次のようなものがあります。

すると、そして、なぜなら、たとえば、しかし、また、そこで、つまり……

こうした「つなぎことば」を正しく使うことで、わかりやすい文章になります。

「ぼくは、お父さんが帰ってくるのを楽しみに待っていた。今日はお父さんの誕生日だ。お父さんはなかなか帰ってこなかった」
→「ぼくは、お父さんが帰ってくるのを楽しみに待っていた。なぜなら、今日はお父さんの誕生日だからだ。しかし、お父さんはなかなか帰ってこなかった」

なお、「つなぎことば」は、必ず使わなければならないわけではありません。

文章になれる

文章がうまくなるためには、実際に本を読み、文を書くことが大切です。
特に、本をたくさん読んで、ことばの使い方や文のつなげかたを身につけましょう。
本は、あなたの世界をひろげ、ことばは、あなたの考えを整理してくれます。

今回は、文章の基本的な「形」についてご紹介しました。
次回は、「日記の書き方」についてご紹介します。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

カテゴリー: 教育コラム

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