内容の紹介(本書より)
アリは、じつは たくさんの むしたちとくらしているって しってた?
アリから えさを もらう むし。
アリを たべる むし。
アリに かくれる むし。
そして、アリと たすけあう むし。
アリと いっしょに くらす むしたちの せかいを のぞいてみよう!
読む前の下ごしらえ
考えてほしいこと
読む前に、次のことを考えてみましょう。
- あなたは、アリについて じっくり かんさつしたり しらべてみたことは ありますか? アリについて、あなたの しっていることを おしえてください。
読む
1~2年生、また、本によっては3年生も、読み聞かせをしましょう。ゆっくり、一緒に楽しんでください。読みながら、また、読み終わった後、内容について話し合い、出てきたことばを付せんに書いていきましょう。
準備する
気持ち
本を読んで感じた気持ちをことばにするのは、なかなか難しいものです。読み終わったら、次の「気持ちについて考えよう」シートを印刷して、感じた気持ちに丸をつけてみましょう。対話のヒントになります。
体験
読書感想文では、本の内容と自分の体験を結びつけることが大切です。自分の体験が思いつかない場合は、このページの「考えるヒント」を参考にして、本のテーマについて誰かに聞いたり、調べたり、新しく何かをしてみたりするとよいでしょう。
考えるヒント
- アリと他の虫のとのかかわりを表にまとめてみましょう。
むしの なまえ | |
アリから えさを もらう むし | |
アリを たべる むし | |
アリに かくれる むし | |
アリと たすけあう むし |
- あなたが、おどろいたことやおもしろいとおもったことについて、おしえてください。どんなところにおどろいたり、おもしろいとおもったのか、せつめいしましょう。
- アリがいろいろないきものとくらしているように、あなたも、いろいろな人といっしょにくらしています。
- あなたのまわりには、どんな人がいますか? また、その人は、あなたとどんなかんけいですか? 表にしてみましょう。
例
どんなかんけい? お父さん お休みの日にあそんでくれる。しごとをしてくれる。 お母さん おいしい料理をつくってくれる。家のことをしてくれる。本を読んでくれる。 妹 ぼくのものを取る。こわいとよってくる。しかられるとぼくの後ろにかくれる。 ◯◯先生 いろんなことを教えてくれる。いっしょにあそんでくれる。 友だちのAちゃん いっしょにあそんでくれる。いっしょにいると楽しい。 友だちのB君 いじわるなことを言ってくる。いっしょにいたくない。
保護者の方へ
上記の「考えるヒント」を参考に、対話をしながらアイデアを拡げてください。アイデアのメモをたくさん作り、並べ替えながら、感想文の構成を練りましょう。
読書感想文を通して考えてほしいテーマ
- 昆虫
- 自然
- 人とのつながり
- 生命
- 共生
この本について
アリと、他の生きものとの関わり合いが、迫力のある写真とともに描かれています。大人でも初めて知る驚きがあり、知的好奇心をくすぐられる一冊です。ぜひお子さんと一緒に読んで、その驚きを共有しましょう。
生きものは決して食べる・食べられるといった単純な関係だけではなく、さまざまな関係性の中で生きていることがわかります。アリの暮らしを通して、私たち自身も、その他の生きものや人とどのような関係を作りながら暮らしているのか、お子さんと一緒に話し合ってみることをおすすめします。
構成について
構成にルールはありませんが、どう書いたらいいかわからない時は、次のことを参考にしてください。「誰に、何を伝えたいか」
- ことばは、他者に思いを伝えるためのものです。考えたことやメモを元に、書き始める前に、「誰に、何を伝えたいか」を考えましょう。「伝えたいこと」は、できるだけ一つにしぼりましょう。
- 誰に……例)家族、友人、先生
- 何を伝えたいか……例)本の面白さ、感動したところ、自分の想い
- 「伝えたいこと」をしぼることで、構成を立てやすくなります。
文章の構成
- 文章は、三つのパートに分かれることが多いようです(※三段落で書かなければならないという意味ではありません)。
- 【はじめ】
- この文章で「伝えたいこと」や、あらすじを、簡単に書きます。なお、あらすじの有無を学校から指定されることもあります。
- 【なか】
- 本に貼った付せんや、考えたこと、メモを元に、「伝えたいこと」をより詳しく書いていきます。
- 物語の内容と自分の体験を交えると、「伝えたいこと」の説得力が増し、生き生きとした作品に仕上がります。
- 物語で印象に残った場面や人物について書きましょう。また、それに対しどう感じたかを書きましょう。
- 関連する自分の体験を書きましょう。「いつ、どこで、誰が、どうした」から書き始めるとよいでしょう。
- 体験は、過去の思い出だけでなく、本を読んだ後に人に聞いたことや、調べたことでもよいでしょう。
- 体験の最後には、その体験を通して学んだこと・感じたことを、物語の内容と絡めながら書きましょう。
- 学んだことを実行するのはなぜ難しいのか、そのためにはどうすればよいのかといった、より現実に根ざした内容の段落を追加すると、深みが増します。
- 【おわり】
- 「伝えたいこと」をもう一度強調し、未来につながる決意や前向きなことばで締めます。