今年も、読書感想文の季節がやってきました。リテラでは、本を楽しみ、より深い読書を知るきっかけとして、読書感想文を活用しています。
第60回 青少年読書感想文全国コンクールの課題図書から、読書感想文を書く際のヒントをご紹介します。
三回目の今回は、小学校高学年(5~6年生)向けです。
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本の紹介
『ふたり』
本の紹介
六年生の准とクラスメイトの小野さんは、ある目的のために、小さな図書館で会うようになります。互いにひかれ合いながら過ごす、静かでひそやかな時間は、ずっと続くのでしょうか。
考えるヒント
- あなたが信じているものはありますか? それは、人でも、ものでも、思いでもかまいません。くわしく書いてみましょう。
- あなたの身の回りでは、これから様々なことが変わっていきます。その中で、どのような思いを、変わらず抱いていきたいですか。
『マッチ箱日記』
本の紹介
子供の頃、字の書けなかったおじいちゃんが、今も大切に持っているたくさんのマッチ箱。その中には、その日の思い出の品が入っています。オリーブの種、ペン先、魚の骨……。一ページにひとつずつ、大切な思い出の品をたどりながら、苦しい生活を生き抜いてきたおじいちゃんの半生が優しく語られます。
考えるヒント
- あなたには大切な思い出の品はありますか? そのとき起こったことや、出会った人のことを書いてみましょう。
- また、おじいちゃん、おばあちゃんや、お父さん、お母さんにも、思い出の品があるか聞いてみましょう。
『時をつなぐおもちゃの犬』
本の紹介
イギリスに住む女の子・チャーリーは、浜辺で、ある二人の男性と出会います。その一人、ヴァルターは、チャーリーの母親がまだ小さかった頃、手作りのおもちゃの犬をつくってあげたと言います。そして、かつての戦争で戦ったこと、忘れられない戦友のことや、捕虜として働いたこと、そして、今も心に残る傷について語ります。
資料:物語の元となったおもちゃの犬(イギリス 帝国戦争博物館蔵)
考えるヒント
- おもちゃの犬「リトル・マンフレート」は、ヴァルターにとって、どのような存在なのでしょうか。ヴァルターが戦争でしたこと、失った人のこと、リトル・マンフレートを「平和の犬」と呼んでいることなどがヒントになります。
『カブトムシ山に帰る』
本の紹介
今、体や角が小さなカブトムシが増えています。それはなぜなのでしょうか。日本に広がる森の違いや、カブトムシを初めとした虫の生態などをひも解きながら、人が管理し維持してきた「里山」と生き物の関係、そして、その里山に訪れた変化について探ります。
考えるヒント
- まず、なぜ体や角が小さなカブトムシが増えたのか、しっかりまとめましょう。
- 里山が消えていくことについて、あなたはどう思いますか?
- 消えてほしくないと思う人は、その理由と、里山を残すためにあなたができることは何かを調べて書きましょう。
- 消えてもよいと思う人は、その理由をしっかり書きましょう。
次回は、中学生向けの課題図書をご紹介します。