2014年度 読書感想文特集(中学生)

cbrown_pencil今年も、読書感想文の季節がやってきました。リテラでは、本を楽しみ、より深い読書を知るきっかけとして、読書感想文を活用しています。
第60回 青少年読書感想文全国コンクールの課題図書から、読書感想文を書く際のヒントをご紹介します。
四回目の今回は、中学生向けです。

本の紹介

『星空ロック』


本の紹介

中学2年生の玲音(レオ)は、趣味のギターを通して、哲学と音楽を愛するケチル老人と奇妙な友情を育みます。やがて、亡きケチル老人の思いを胸に、ケチル老人が若い時代に過ごしたドイツ・ベルリンで人探しをすることになりますが、そこで出会った友人・リサに、チャリティ・コンサートにギターで参加してほしいと頼まれます。

考えるヒント

  • ケチル老人は、レオにとって、より豊かな生き方を教えるよき助言者であったといえます。こうした人生のお手本になる人のことを「メンター」といいます。あなたには、「メンター」はいますか。もしいれば、あなたのメンターについて、レオとケチル老人のの関係と比較しながら紹介しましょう。
  • あなたは音楽が好きですか? レオがレッド・ツェッペリンの『天国への階段(Stairway to Heaven)』を聴きながら旅立ったように、音楽とあなたの経験とが結びついていると感じたことはありますか。あれば、その楽曲とそれにまつわるあなたの経験を紹介してください。

『語りつぐ者』


本の紹介

病気で母親を亡くしたエリザベスは、父親の仕事の都合で、母の妹リビーのもとに預けられます。その家にはエリザベスそっくりの少女の絵が飾られていました。実は、その絵のモデルは200年以上前のアメリカ独立戦争を生き抜いた祖先ズィーだったのです。エリザベスは夏休みの間、叔母リビーと親戚のハリーと共に、ズィーの足跡を巡りながら、自由の国アメリカの誕生の歴史を学んできます。

考えるヒント

  • 独立戦争を元に、現代の少女と、戦争を生きた少女の物語が交互に綴られています。主人公たちの気持ちや、体験をより深く味わえるよう、独立戦争ついて調べたり歴史書を読むことをおすすめします。
  • この本の原題、「StoryTeller」は、主人公の少女エリザベスを指したものです。日本語の題名「語りつぐ者」と合わせて、物語の果たす役割について考えてみてください。
  • エリザベスの「自分探し」の物語や、自分の祖先について興味を持った人は、是非、家族や親戚に話を聞いてみてください。これまでの自分自身の人生を振り返り、自身の体験を物語として考えてみるのも良いでしょう。

『ホタルの光は、なぞだらけ』


本の紹介

体が光る不思議な発光生物。実は、あなたの身の回りにもいるのです。発光生物の研究を続けてきた著者が、発光生物の見つけ方、光の役割やしくみなどを紐解きながら、科学の探求に必要な心のあり方を伝えます。

考えるヒント

  • 著者は『「なぜだろう」と疑問をもつことから科学はスタートするのです』(P.44)と述べています。あなたは、身近なことに疑問を持てますか? 身の回りの疑問について実際に調べ、その結果やさらなる疑問について書いてみましょう。
  • 中学生や高校生もたくさんの研究をしています(資料:『全国学芸サイエンスコンクール』中学生の部受賞作品「第57回」「第56回」「第55回」)。また、世界でも、驚くような成果を上げている中高生がいます(資料:「TED」より テイラー・ウィルソン(14歳で核融合炉を作成)/ジャック・アンドレイカ(15歳ですい臓がんの早期発見を可能にする安価で効果的な検査法を開発)。あなたは、どのような研究をしたいですか。また、そのための具体的な方法はどのようなものだと考えますか。

次回は、高校生向けの課題図書をご紹介します。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 読書感想文

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