書くことがない。どう書いたらいいのかわからない。
学校の宿題にもなる日記ですが、毎日書くとなると難しいものです。
今回は、200字程度の日記の書き方をご紹介します。
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日記の3つのポイント
日記を書くときのポイントは、次の三つです。
- 印象に残ったことを中心に書く
- 五感をいかす
- 考えたこと・感じたことを書く
それでは、くわしく見ていきましょう。
1. 印象に残ったことを中心に書く
朝起きてから夜寝るまで、すべてのことをくわしく書く必要はありません。
印象に残ったことを中心に書きましょう。
なお、日記は楽しいことばかりを書くものではありません。
つらかったこと・悔しかったことなどの「不快な」感情も含め、心が動いたことを書きましょう。
もし見つからない場合は、次のようなことをヒントに考えてみましょう。
- 季節を感じたこと
- 人から言われて考えたこと
- 誰かに感謝したこと
- 今日食べたもの
- 新しく知ったこと・学んだこと
- 読んだ本について
- 観た映画や聞いた音楽について
- 見たニュースについて
- 家族や友人を手伝ったこと
2. 五感をいかす
五感とは、次の五つの感覚です。
- 見る(視覚)
- 目で見たものの、色・形・大きさ。
- 聞く(聴覚)
- 耳で聞いた音の音色・高さ・大きさ。
- かぐ(嗅覚)
- 鼻でかいだにおいの強さ・どんなにおいだったか。
- さわる(触覚)
- はだで感じたことや温度。
- 味わう(味覚)
- 口や舌で感じた味・温度・歯ごたえ。
これらをうまく使うことで、生き生きとした文章を書くことができます。
3. 考えたこと・感じたことを書く
何かの感想を書くとき、「楽しかった」ですべてをしめくくる場合が多いのですが、気持ちを表すことばはたくさんあります。
ことばを使い分けて、より細かく表現してみましょう。
「快い」気持ちの表現
うれしかった・すてきだった・きれいだった・わくわくした・気持ちよかった・どきどきした・なつかしかった・落ち着いた・元気がわいた など
「不快な」気持ちの表現
くやしかった・腹が立った・いらいらした・こわかった・かなしかった・さびしかった・気持ち悪かった・どきどきした・がっかりした など
その他
ふしぎだった・よくわからなかった・おどろいた など
メモをする
作文は、実際に書く前に、書くことのイメージをふくらませることが大切です。
これは日記だけではなく、遠足の作文や感想文など、すべてに当てはまります。
メモの例
書くこと | 見る | 聞く | かぐ | さわる (はだで感じたこと) |
味わう | 感じたこと 知ったこと |
天気 | くもり/灰色の空 | 肌寒い/風はあまりない | ||||
ぎんもくせいのこと | 大きな木/小さく白い花/ぎざぎざの葉 | 甘いにおい/お菓子みたい | ぎんもくせいを初めて知った |
書くこと | 見る | 聞く | かぐ | さわる (はだで感じたこと) |
味わう | 感じたこと 知ったこと |
デパート | クリスマスの飾り | クリスマスの音楽 | あたたかい | わくわく | ||
帰り道 | とても寒い/耳が痛かった/お母さんの手があたたかかった | ちょっと恥ずかしい | ||||
カレーづくり | カレーのにおい | おいしい | ハチミツを入れること/うれしい |
なお、書いたことは、すべて使う必要はありません。
日記の例
今日は、肌寒い一日だった。学校の帰り道、駅の近くで、甘いお菓子のような香りに気づいた。においをたどってみると、白い小さな花のついた木がみつかった。家に帰って調べてみると、ぎんもくせいという木だった。きんもくせいは知っていたけれど、ぎんもくせいという木は初めて知った。お母さんに話したら、昔から、そのギンモクセイの木はあったそうだ。今まで、そんなところに木があるなんて気づいていなかった。
今日の午後、お母さんと、駅前のデパートに、買い物に行った。売り場は、クリスマスの飾りでいっぱいだった。にぎやかな音楽がかかっていて、私はわくわくした。帰り道は、風が強くてとても寒かった。耳がジンジンと痛くなった。お母さんが、手であたためてくれた。お母さんの手は、あたたかかった。家に帰ってから、カレーを作るのを手伝った。ハチミツを入れるのがコツだそうだ。お父さんがおいしいと言ってくれたので、私はとてもうれしかった。
このように、書くことを決め、その時の感覚と、自分の感情をていねいに表現することで、すてきな日記になります。
日記をなぜ書くのか
日記は、単に日々の出来事を記録するだけのものではありません。
自分の経験を意味のあるものにするだけでなく、新しいことを発想するときの大きなヒントになります。
もし、書くことが決まらない・感覚が思い出せない・感情がわからない、といった場合は、少し忙しすぎるのかもしれません。
自分の感覚を確かめながら、ゆっくりとした時間を過ごしてみましょう。
特に、子どもたちにとって、家族で生活する時間は、大切なものです。
何を考え、どのように表現できるかは、普段の生活とつながっています。
次回は、「その読書、楽しめていないかも?」です。