今年も、読書感想文の季節がやってきました。リテラでは、本を楽しみ、より深い読書を知るきっかけとして、読書感想文を活用しています。
第60回 青少年読書感想文全国コンクールの課題図書から、読書感想文を書く際のヒントをご紹介します。
ニ回目の今回は、小学校中学年(3~4年生)向けです。
目次
関連ページ
本の紹介
『ともだちは、サティー!』
本の紹介
ちょっと意地っ張りな男の子・つとむは、夏休み、お父さんたちと一緒に、ネパールの山の中にある村に行くことになります。そして、パニという男の子と一緒に、ヤギや牛の放牧をすることになるのですが……。ことばも通じない、文化も違う、そんな二人が、無事にひと夏の仕事を成しとげることができるのでしょうか。
考えるヒント
- 物語の終わり、ツトムはなぜ、けんかをした友達のゴウと仲直りをしようと思えたのでしょうか。パニとの生活で気づいたことを元に考えてみましょう。
『ただいま! マラング村 : タンザニアの男の子のお話』
本の紹介
お兄ちゃんと一緒にタンザニアの貧しい村を飛び出した四歳の男の子、ツソ。やがてお兄ちゃんともはぐれてしまい、犬のドーアと一緒に、路上で暮らさなければならなくなります。お金も家族もない幼いツソは、この先どうなるのでしょうか。実話を元にした物語です。
考えるヒント
- 物語の後にある「あとがき」までしっかり読んでください。ツソのインタビューを読んで、なぜ武器をなくしたいと願うのか、ツソが体験したことを元に考えてみましょう。
- あなたは将来、社会や世界に生きる人々のために、どのような仕事をしたいですか(将来の夢がある人は、その夢がどのように人々を幸せにするのかを考えてみましょう)。
『ちきゅうがウンチだらけにならないわけ』
本の紹介
生き物はみなウンチをしますが、なぜ地球がウンチだらけにならないのでしょう。鳥や野生の生き物のウンチは、どうなるのでしょうか。気になったら、この本を読んでみましょう。
考えるヒント
- トイレに流されたわたしたちのウンチは、どうなるのでしょうか。調べて書いてみましょう。
- 自然は、生き物が互いにつながりあって成り立っています。私たち人間が自然に関わるとき、どのようなことに気をつけなければなりませんか。考えてみましょう。
『よかたい先生:水俣から世界を見続けた医師―原田正純』
本の紹介
水俣(みなまた)病を知っていますか? ある工場の排水に含まれていた水銀が体内に入り、手足のふるえ・しびれや、脱力、耳鳴りなどたくさんの症状を引き起こした「公害病」です。絵本作家・三枝三七子さんが、水俣病をはじめとした世界各地の公害病を研究し、常に被害者の立場から、その悲惨(ひさん)さや待遇の改善を訴え続けた医師・原田正純先生の一生を、インタビューを元につづります。
考えるヒント
- あなたが使っているものや食べているものが、どこでどのように作られているのか、使い終わったらどうなるのかとともに、考えてみましょう。そして、本の中で書かれていたような公害病や環境汚染などと、どんなつながりがあるか考えてみましょう。
次回は、小学校高学年向けの課題図書をご紹介します。