リテラには、幼稚園生から高校生まで、様々な年齢の生徒が通っています。
このシリーズでは、そんな生徒たちにインタビューをしてみます。
中学二年生から通っているA・K君も、高校三年生になりました。
リテラでは、大好きな音楽アーティストであるZARDについてのレポートや、趣味である鉄道、海外旅行の経験を元にした文章など、たくさんの作品を書いてきました。
A・K君は、来年四月から、志望していた大学の、航空機パイロット養成コースに進学の予定です。
インタビュー
今年一番力を入れたことは?
卒業研究です。飛行機事故や飛行機の安全性に関する「ヒューマンエラー」について研究をしました。
私は、将来航空機のパイロットになることを目指しています。多くの人に飛行機の安全を理解してもらいたいと考えてこのテーマを選びました。
飛行機にオートパイロットのシステムもありますが、それだけでは不測の事態には対応できません。臨機応変さ、先を予測する思考力といった人間の力が必要です。
人の行動は、完璧ではないため、ミスも起きてしまいます。この研究では、文献調査に加えて、客室乗務員(キャビンアテンダント)へのアンケートやインタビュー、全日空安全教育センター見学、日本航空安全啓発センター見学などを通して、ヒューマンエラーが起きる仕組みや、現在の日本の航空業界の安全対策について学びました。
将来に向けて頑張っていること
英語です。パイロットになったら世界各国に行くことなります。航空管制は、形式的なコミュニケーションが多いですが、それだけではなく様々な外国の人とコミュニケーションをとれるようになりたいです。
高二の時、デンマークに二週間の短期留学をして、英語に対するイメージが大きく変わりました。それまで、英語の授業は文法中心で、あまり英語を好きとは思えなかったのですが、実際に短期留学をしてみて、文法が正確であることよりも、まずは相手に伝わることが大切だということがわかりました。そして、英語の楽しさは、世界中の人とつながれることだと実感できました。教科書を読むだけでは、コミュニケーションをしている喜びは得られないと思いました。そして、そのために文法や語句、表現を学びたいと、今は思えるようになりました。
リテラの後輩へメッセージ
「自分がどうしたいか」を受け止めてくれる先生方がいるので、リテラの授業を楽しんでほしいと思います。
私は、リテラで、自分の意見を、どのように相手に伝えるかを学ぶことができました。自分のためにどう役立つのか、と思ったこともありましたが、今になると、力をついたなと思えます。後輩たちには、今できる・できないということを深刻に悩む必要はないから、楽しんでほしいと思います。
思い出に残る取り組み
「優先席廃止の是非」のディベートの授業です。
高校でも「裁判員制度継続の是非」、「成人年齢一八歳へ引き下げ」などのテーマでディベートする時があったのですが、リテラで、体験できていたので、役に立ちました。
講師より
現在、A君は、『クリティカル・シンクキング入門』(E.B.ゼックミスタ J.E.ジョンソン・著、北大路書房)をテキストに、クリティカル・シンキングについて学んでいます。クリティカル・シンキングとは「適切な基準や根拠に基づく、論理的で偏りのない」思考のあり方のこと。批判的思考とも訳されます。
出来事や人の行動の原因、自分自身の信念など、ものごとの意味を偏りなく正しく理解することは、自身のよりよい行動選択へつながります。こうした学びは、A君の大学生活だけでなく、社会で生きる上で支えとなる力となるはずです。
A・K君の作品一覧
生徒名:A・K 学年:高1 ジャンル:意見文
2013年の夏、デンマークを旅行した高校一年生のA君は、面白い作文のテーマを見つけてきました。「ドイツで立ち寄ったサービスエリアのトイレのことなんですけど……」と、楽しそうに語るA君。視点のユニークな、A君らしい随筆文に…