内容の紹介
すばこは、鳥の家です。いまから百年ほどまえ、ドイツのべルレプシュだんしゃくという ひとが、はじめて すばこを つくりました。鳥がだいすきな だんしゃくは 森にたくさんのすばこをかけました。ところがあるとき、森に たいへんなことが おこります。
読む前の下ごしらえ
考えてほしいこと
読む前に、次のことを考えてみましょう。
- あなたは、鳥は好きですか。
- かったことや、かってみたいと おもったことは ありますか。
- あなたは、公園や、森や沼など、身の回りに野鳥を見かけますか。
- 野鳥の名前をどのくらい知っていますか。
- あなたは、すばこをみたことがありますか。
- いつ、どこでみましたか。
- どんなすばこでしたか。
- 鳥は、すんでいましたか。
読む
1~2年生、また、本によっては3年生も、読み聞かせをしましょう。ゆっくり、一緒に楽しんでください。読みながら、また、読み終わった後、内容について話し合い、出てきたことばを付せんに書いていきましょう。
準備する
気持ち
本を読んで感じた気持ちをことばにするのは、なかなか難しいものです。読み終わったら、次の「気持ちについて考えよう」シートを印刷して、感じた気持ちに丸をつけてみましょう。対話のヒントになります。
体験
読書感想文では、本の内容と自分の体験を結びつけることが大切です。自分の体験が思いつかない場合は、このページの「考えるヒント」を参考にして、本のテーマについて誰かに聞いたり、調べたり、新しく何かをしてみたりするとよいでしょう。
考えるヒント
- ハマキムシの大発生のため、ほとんどの森や林が かれてしまいました。
- なぜ、ベルレプシュだんしゃくの森だけ葉っぱがのこっていたのですか。
- すばこと ベルレプシュだんしゃくのはなしが広がり、世界の多くの国で、さまざまなそざいを つかった すばこが つくられるように なりました。
- どうして、世界のひとびとは、すばこをつくろうと かんがえたのだとおもいますか。
- あなたも すばこを つくってみませんか。
- どんなそざいで、どんなかたちの すばこを つくりたいですか。絵をかいて かんがえてみましょう。
- 鳥や動物が家としてつかってきた木のあなや どうくつが 人間のせいで どんどんなくなっています。このことについて、かぞくと はなしあって みて ください。
- わたしたちにんげんは、なぜ/どのように どうぶつたちの すみかを うばっているのでしょう。
- あなたは、どうぶつたちの すみかを まもるために どうすることが たいせつだと おもいますか。
合わせて知りたい
- 巣箱の話(鳥取県公式ホームページ とりネットより)
- 巣箱の作り方が紹介されています。
- さまざまな巣箱(鳥取県公式ホームページ とりネットより)
- さまざま種類の動物に合わせた巣箱が紹介されています。
保護者の方へ
上記の「考えるヒント」を参考に、対話をしながらアイデアを拡げてください。アイデアのメモをたくさん作り、並べ替えながら、感想文の構成を練りましょう。
読書感想文を通して考えてほしいテーマ
- 共生
- 自然
- 生命
この本について
鳥を愛するベルレプシュ男爵は、はじめて森に鳥の巣箱を設置し、巣箱の研究と野鳥の保護に努めました。その結果、ハマキムシによる森や果樹園の被害を防ぐことにつながりました。
野鳥は、古来より人々と関わりの深い動物でした。スズメやキジバト、カラスなど身近な留鳥、ツバメや、ツグミ、オオハクチョウなど季節を知らせる渡り鳥など、鳥たちとの関わりの中で、私たちは自然と共に生きる感性を育んできました。
この絵本を通して、身近な野鳥に目を向けてみましょう。野鳥とその他の生き物や、人間との関わりについて考えてみましょう。巣箱のあるところへ出かけてみたり、実際に巣箱を作ってみたりすると、本で知ったことと体験が結びつき、理解を深めることができます。
合わせて読みたい
鳥の巣の本
さまざまな鳥と、鳥の巣を作る場所、巣の形、材料、巣を作る様子などが、イラストとともにくわしく紹介されています。身近な鳥たちの、実に多様な巣作りを通して、知的好奇心を育むことができる一冊です。
たべることはつながること
いもむしが はっぱをたべています。すると、みそさざいが いもむしをみつけて たべました。そこに たかがやってきて みそさざいを つかまえてたべました。 食べることで、私たちはほかの生き物とつながっています。自然の中にある 生き物たちのつながりについて学びましょう。
構成について
構成にルールはありませんが、どう書いたらいいかわからない時は、次のことを参考にしてください。「誰に、何を伝えたいか」
- ことばは、他者に思いを伝えるためのものです。考えたことやメモを元に、書き始める前に、「誰に、何を伝えたいか」を考えましょう。「伝えたいこと」は、できるだけ一つにしぼりましょう。
- 誰に……例)家族、友人、先生
- 何を伝えたいか……例)本の面白さ、感動したところ、自分の想い
- 「伝えたいこと」をしぼることで、構成を立てやすくなります。
文章の構成
- 文章は、三つのパートに分かれることが多いようです(※三段落で書かなければならないという意味ではありません)。
- 【はじめ】
- この文章で「伝えたいこと」や、あらすじを、簡単に書きます。なお、あらすじの有無を学校から指定されることもあります。
- 【なか】
- 本に貼った付せんや、考えたこと、メモを元に、「伝えたいこと」をより詳しく書いていきます。
- 物語の内容と自分の体験を交えると、「伝えたいこと」の説得力が増し、生き生きとした作品に仕上がります。
- 物語で印象に残った場面や人物について書きましょう。また、それに対しどう感じたかを書きましょう。
- 関連する自分の体験を書きましょう。「いつ、どこで、誰が、どうした」から書き始めるとよいでしょう。
- 体験は、過去の思い出だけでなく、本を読んだ後に人に聞いたことや、調べたことでもよいでしょう。
- 体験の最後には、その体験を通して学んだこと・感じたことを、物語の内容と絡めながら書きましょう。
- 学んだことを実行するのはなぜ難しいのか、そのためにはどうすればよいのかといった、より現実に根ざした内容の段落を追加すると、深みが増します。
- 【おわり】
- 「伝えたいこと」をもう一度強調し、未来につながる決意や前向きなことばで締めます。
2017年 その他の課題図書
随時追加していきます。
2017年 夏期講習
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