【ブックレビュー】『火曜日のごちそうはヒキガエル――ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉』(ラッセル・E・エリクソン)

火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)

内容紹介

冬のある日、ヒキガエルのウォートンは、トゥーリアおばさんのところへかぶとむしのさとうがしを届けに出かけます。ところが、たちの悪いみみずくにつかまり、巣穴へ連れ去られてしまいます。みみずくは、1月16日の火曜日のごちそうに、ウォートンを食べようします。

子どもたちのブックレビュー

小2・Mさん

ブックトークのヒント

読む前に話し合いたいこと

  • 冬になると、虫や動物を見かけなくなりますね。冬の間、カエルはどうしているのでしょう?

読んだ後に話し合いたいこと

  • この物語には、「クローバーのお茶」、「かぶと虫のさとうがし」といったヒキガエルならではの、おもしろい飲み物や食べ物が出てきます。あなたもヒキガエルになったつもりで、おもしろい料理を考えてみましょう。
  • あなたは、はじめは、仲が悪かったり、苦手だと思っていた相手の良いところに気がついたり、相手と仲良くなったことはありますか。

この本について

タイトルを読むだけで、思わず読みたくなる作品です。しかも、冬にカエルが外へ出て行くなんて、いかにも事件が起こりそうな舞台設定ですね。

いつでも明るさをうしなわず、おいしいものを人とわけあったり、他人の孤独や悲しみを自然に思いやったりできる、やさしさを持ったウォートン。そんなウォートンとくらすうちに、みみずくの考えは次第に変化していきます。本来は、食物連鎖の上で、食べる・食べられる関係にあった者同士の心が、お互いのとまどいながらも、少しずつ近づいていく様子に、読み手の心もあたたまります。ウォートンの脱出計画の意外な結末をどうぞお楽しみに。

キーワード:友情  

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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