リテラでは、生徒一人ひとりの興味・関心に基づいた学びの成果を、様々な方と分かち合う場として、年に一度、『生徒作品発表会』を開催しています。生徒たちは、発表会に向けた様々な準備を通して、実践的な発表の仕方を学んでいきます。
今回は、2019年3月に行われた「リテラ 生徒作品発表会」より、新小3 R・Iくん『食虫植物の虫のつかまえ方』を掲載致します。
食虫植物の虫の捕え方について調べ、実際に育ててみた経験や、熱帯植物館へ行ったことを交えながら、発表できました。
作品について
講師からのコメント
本人の振り返り
- これはどのような作品ですか?
- 食虫植物の三通りの虫のつかまえ方を説明した作品です。
- どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
- ぼくは、幼稚園の時に、ハエトリソウをそだてたことがあるので、食虫植物のことが好きだからです。
- 作品づくりで楽しかったことは何ですか?
- じっさいに熱帯植物館へ行って、植物を見るのが楽しかったです。
- 作品作りを通して学んだことは何ですか?
- 食虫植物の生えている場所を知ることができました。
- 次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
- 発表の時にきんちょうしないように、ちゃんと内容をおぼえたいです。
- 来年、研究したいことはありますか?
- 時計についてしらべたいです。
- この作品を読んでくれた人に一言
- 読んでくださって、ありがとうございました。
生徒作品
新小3 R・Iくん『食虫植物の虫のつかまえ方』
ぼくは、ようち園せいの時に、ハエトリソウをそだてたことがあります。虫をたべているところを見てみたいとおもいました。えさをあげるのが楽しみでした。でも、チーズをあげすぎて、かれてしまいました。このことから、ぼくは食虫植物のことが、すきになりました。そこで、食虫植物について、けんきゅうすることにしました。
ぼくは、科学のアルバムを読んだり、ゆめのしま ねったい植物館へ行ってしらべました。
食虫植物の虫のとらえ方は、3つあります。まず、とりもちしきです。とりもちしきは、はからねんえきをだして、虫をねばりつけてとらえます。2つ目は、わなしきです。はをとじあわせて、虫をはさみます。3つ目は、おとしあなしきです。水中でふくろの中に虫をすいこみます。
とりもちしきの食虫植物は、モウセンゴケです。モウセンゴケは、福島(ふくしま)、群馬(ぐんま)、新潟県(にいがたけん)にまたがる、ミズバショウで ゆうめいな おぜ の しつげん や ぬま に生えています。モウセンゴケは、日本で一番たくさんある食虫植物です。モウセンゴケは、春から夏にかけて、5センチメートルくらいの葉のえのさきに まるい葉をつけます。葉のふちと 内がわには、たくさんの毛がはえ、毛のさきから 水あめのような すきとおった粘液(ねんえき)をだしています。モウセンゴケといっても 白い花をさかせ、実をつけるので、コケのなかまではありません。ぼくは、ねったい植物館で、じっさいにモウセンゴケを見ました。大きさは、10cmくらいでした。葉っぱの先に、とうめいなねんえきがついていました。
ワナ式の食虫植物は、ハエトリソウです。ハエトリソウは、北アメリカの湿原(しつげん)だけにはえています。食虫植物のなかで、もっともすぐれた捕虫器(ほちゅうき)をそなえた植物です。根もとからでた葉の えの先に、真ん中で おりたためるしくみの葉が二まい、むかいあってついています。葉の ふちの毛は、虫をはさんだときの、こうしど の はたらきをします。葉の内がわにある小さなはりは、虫をとらえるときの、ひきがねのはたらきをします。虫が、このはりにさわると、むかいあった葉がとじあわさります。虫が 葉のみぞにはいり、ひきがねのはりにふれると、葉は2分の1秒ぐらいのはやさでとじます。おもしろいことに はりに一回さわっただけでは そのままですが、二回さわると うんどうをおこします。虫が葉のちょうどまん中にきたころをみはからって、葉をとじるという、たいへんうまいしくみです。はさみつけられた虫は、やがて葉のしめつけにあって、つぶされてしまいます。そして、しょうかされ、きゅうしゅうされるのです。ぼくは、じっさいにハエトリソウをそだてたことがあります。ぼくのハエトリソウは、りょう手にのるくらいの大きさでした。エサは、チーズとアリをあげました。ゆびの先くらいのチーズをあげると すぐに葉がとじあわさりました。しかし、たくさんエサをあげたため、かれてしまってざんねんでした。
おとし穴式の食虫植物は、ウツボカズラです。ウツボカズラは、ボルネオや スマトラなどの 熱帯地方(ねったいちほう)に生えている食虫植物です。葉のさきに、ふたのついたふくろをぶらさげています。虫や動物(どうぶつ)は、このふくろにおちこんでしまうのです。ふくろの形や大きさはいろいろあり、大きいものでは、入口の直けいが10cm、ながさ35㎝ぐらいのものがあります。こんなに大きなふくろで、ネズミやカエルなどもとらえることができます。みつにさそわれてきた虫が、うっかり足をすべらせると、ふくろのかべは、ガラスのようになめらかなので、すべりおち、そこにある水の中でおぼれ死んでしまうのです。いったん、虫がおちこむと、消化液(しょうかえき)をだし、虫はふくろの中で、少しずつ分解(ぶんかい)され、吸収(きゅうしゅう)されていくのです。動物(どうぶつ)の胃ぶくろによくにています。熱帯植物館(ねったいしょくぶつかん)でみたウツボカズラは、ジョッキみたいな形をしていました。しようかえきの中に、小バエみたいな くろいものが入っていました。
ぼくは、この研究を通して、食虫植物は、あたたかいところにそだつ植物だと知りました。また、虫をつかまえる方法(ほうほう)を知ることができて、おもしろかったです。次は、モウセンゴケを育ててみたいです。みなさんも、食虫植物をそだてて、虫を食べるところを見てください。これで、ぼくの はっぴょうを おわります。きいてくださって、ありがとうございました。