内容の紹介
野菜にくだもの、スパイスに海産物、わたしたちの身の回りにはさまざまな干した食べ物があります。干した食べ物は、日本だけではなく、世界にもたくさんあり、日本のものと似たものもあれば、あっと驚くようなものもあります。でも、なぜわたしたちは、食べ物を干すのでしょう? 干すとなにが変わるのでしょう? 干すことのふしぎを紹介する写真絵本です。
読む前の下ごしらえ
考えてほしいこと
読む前に、次のことを考えてみましょう。
- あなたの知っている「干した食べ物」を、できるだけたくさん挙げてください。
- あなたが好きな「干した食べ物」はありますか。
- あなたは、どうして食べ物を「干す」のだと思いますか。
読む
読む時は、印象に残った場面や不思議に思った場面など、「心が動いたところ」にふせんを貼りながら読みましょう。書く時の材料になります。
また、できれば、家族や友だちと、同じ本を読んでみましょう。自分と違う感想や考え方を知ると、感想文の内容がより深いものになります。
準備する
気持ち
本を読んで感じた気持ちをことばにするのは、なかなか難しいものです。読み終わったら、次の「気持ちについて考えよう」シートを印刷して、感じた気持ちに丸をつけてみましょう。対話のヒントになります。
体験
読書感想文では、本の内容と自分の体験を結びつけることが大切です。自分の体験が思いつかない場合は、このページの「考えるヒント」を参考にして、本のテーマについて誰かに聞いたり、調べたり、新しく何かをしてみたりするとよいでしょう。
考えるヒント
- 日本だけでなく世界じゅうに、さまざまな「干した食べ物」があります。(P.7)
- あなたが初めて知ったり、興味を持ったりした「干した食べ物」は、ありましたか。
- 干したら、どう変わるのか、まとめてみましょう(P.8 ~ P.13)
- あなたの家には、どんな「干したもの」がありましたか?(P.14)
- あとがきを読んでみましょう。
- 冷蔵庫や冷凍庫のないところや、そうしたものがなかった時代、「干す」ことにどのような意味があったのでしょうか。
- あなたも、生の食べ物と干した食べ物と食べ比べたり、実際に食べ物を干してみましょう。
保護者の方へ
上記の「考えるヒント」を参考に、対話をしながらアイデアを拡げてください。アイデアのメモをたくさん作り、並べ替えながら、感想文の構成を練りましょう。
読書感想文を通して考えてほしいテーマ
- 生きための知恵
この本について
干すことは、冷蔵庫や冷凍庫のなかった昔から、食べ物を長期保存するための知恵でした。そして、今でも冷蔵庫や冷凍庫のないくらしをしている人は、世界にたくさんいます。
この本のあとがきまでじっくり読んで、私たちが生きるために磨いてきた知恵と技術について知りましょう。そして、そうした知恵や技術が、どのように私たち自信の生活を支えているか、身の回りを見渡してみてください。乾物屋や、マーケットのドライフルーツ売り場で、実際に干した食べ物を買って食べてみましょう。きっと、本で得た知識があなた自身のくらしとつながった、新しい発見を味わえるはずです。
合わせて読みたい
『くらしとかんぶつ―絵本図鑑 (おみせやさんシリーズ) 』
干した食べ物のことを「かんぶつ(乾物)」といいます。私たちの身の回りにあるさまざまなかんぶつや、かんぶつの作り方、かんぶつを使った料理など、かんぶつの魅力を知ることができます。
『草と木で包む (たくさんのふしぎ傑作集) 』
私たちが生きるために磨いてきた知恵の一つに「食べ物の包み方」があります。今のように、ビニール袋や、プラスチックのパッケージがなかった時代は、食べ物をどのように包んでいたのでしょうか。葉っぱや木の皮、わらなどを使い、それぞれの自然の性質を利用しながら食べ物を上手に、しかも長持ちさせながら運んでいた日本の伝統の中にある知恵について知りましょう。
合わせて知りたい
構成について
構成にルールはありませんが、どう書いたらいいかわからない時は、次のことを参考にしてください。「誰に、何を伝えたいか」
- ことばは、他者に思いを伝えるためのものです。考えたことやメモを元に、書き始める前に、「誰に、何を伝えたいか」を考えましょう。「伝えたいこと」は、できるだけ一つにしぼりましょう。
- 誰に……例)家族、友人、先生
- 何を伝えたいか……例)本の面白さ、感動したところ、自分の想い
- 「伝えたいこと」をしぼることで、構成を立てやすくなります。
文章の構成
- 文章は、三つのパートに分かれることが多いようです(※三段落で書かなければならないという意味ではありません)。
- 【はじめ】
- この文章で「伝えたいこと」や、あらすじを、簡単に書きます。なお、あらすじの有無を学校から指定されることもあります。
- 【なか】
- 本に貼った付せんや、考えたこと、メモを元に、「伝えたいこと」をより詳しく書いていきます。
- 物語の内容と自分の体験を交えると、「伝えたいこと」の説得力が増し、生き生きとした作品に仕上がります。
- 物語で印象に残った場面や人物について書きましょう。また、それに対しどう感じたかを書きましょう。
- 関連する自分の体験を書きましょう。「いつ、どこで、誰が、どうした」から書き始めるとよいでしょう。
- 体験は、過去の思い出だけでなく、本を読んだ後に人に聞いたことや、調べたことでもよいでしょう。
- 体験の最後には、その体験を通して学んだこと・感じたことを、物語の内容と絡めながら書きましょう。
- 学んだことを実行するのはなぜ難しいのか、そのためにはどうすればよいのかといった、より現実に根ざした内容の段落を追加すると、深みが増します。
- 【おわり】
- 「伝えたいこと」をもう一度強調し、未来につながる決意や前向きなことばで締めます。
2017年 その他の課題図書
随時追加していきます。
2017年 夏期講習
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