ことばと能力の関係 ~「頭のいい子」の育て方~

「頭のいい子」の育て方

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私たちの考える「頭の良さ」とは、シンプルに表現すれば、「さまざまな問題を自分で解決できる」ということです。そして、そのために、ことばを扱う能力を高めます。

具体的には、「読む」「書く」「考える」「対話する」という4つの領域について、それぞれ課題に取り組んでいくことになります。

小1~小3では、目の前にある具体的な「もの/こと」に対する探求が始まります。この時期、しっかりと物事を観察し、ことばで捉えることが、「ことばによって考える」下地をつくります。本に親しむことも非常に重要です。この時期に吸収されたことばは、これからの成長の基盤となります。読み聞かせや読書の習慣をつけ、生活の中でさまざまな経験を積んでいきましょう。

小3~小6では、より抽象度の高い、ことばによる論理的な思考が始まります。言語能力の発達が、思考力の成長に拍車をかけます。また、関心の広がりとともに、社会や自分自身に目が向き、新しい価値観や物事の相対的な見方に気づき始めます。正しい書き言葉と読書習慣の習得、文章の読み方や理解のしかたを習得することは、そうした内面の成長を正しく導き発展させることになります。正しく読むこと、正しく書くこと、その型を身につける時期です。この時期の自信は、思春期・青年期の成長の基盤となります。

小6~中3は、現実から独立した仮説の領域での、組織だった思考や検証が可能になってくる時期です。また、内省能力が育つことにより、自分自身が興味の対象となり、自らが生きる社会に対する疑問や探求が始まります。理解や表現において、論理的・形式的思考は非常に重要です。論理的思考の型を身につけるべき時期です。教養を豊かにし、書くことを前提とした読書をしたり、興味・関心に合わせた探求を行ったりすることもまた、その成長を促します。また、「自分で勉強をする」意識を高め、その方法を学ぶことも、この時期の重要な課題のひとつです。

高1~高3は、論理的な思考がさらに発達しますが、同時に、自らの感情や社会にあふれる矛盾に気づき、自分の存在に疑問を持ったり、苦しんだりする時期です。自律的な思考や学習のために、そのモデルとなる指導者の存在が重要になります。情報をうのみにせず、自ら考える姿勢(クリティカル・シンキング)の習得を目指します。複雑な現実をどのように見、どのように自分の意見を組み上げるか、一人の人間として、自分や社会と向き合う手助けをしていきます。

講師の役割

子どもたちの成長や個性、目標に合わせたサポートをするために、講師もまた、多様な指導法や関わり方を身につけています。従来型の教師モデルだけでなく、コーチやファシリテーター、メンターといったさまざまな関わり方によって、子どもたち一人ひとりに合った「先生」を目指します。

多様な関わり方

  • ティーチャー(Teacher)
    • 従来の教師モデルで、学習内容をわかりやすく解説し、理解へと導きます。
  • コーチ(Coarch)
    • スポーツなどの指導者モデルで、学習者がことばの技術を身につけられるよう段階的に指導します。
  • ファシリテーター(Facilitator)
    • 子ども主体の取り組みの援助者として、あらかじめ決められた正解に導くのではなく、一人ひとりが意味を見出し、自発的な取り組みができるようサポートします。
  • メンター(Mentor)
    • 子どもたちにとっての人生の良き先輩、良き理解者として、対話による気づきとアドバイスを通して、学習者の主体性や学習への心構えを育みます。

これらのモードを使い分けるには、多くの指導経験が必要です。講師は、幼稚園生から高校生まで、必要なときに必要な関わり方ができるよう、一人ひとりの成長に向き合っています(講師について、より詳しくは「講師紹介」をご覧ください)。

広い世界へ

文部科学省は、思考力・判断力・表現力などの「生きる力」の育成を重視した新たな学習指導要領を発表しました。それにともない、公立中高一貫校をはじめとした受験問題も、教科を越えた「考え方」そのものを問う問題に変わっています。「どれだけ覚えられたか」から、「どれだけ自分で考えられたか」に、頭の良さをはかる尺度が移り変わりつつあります。今後ますます「自ら考え実行する人間」が学校や社会から求められるようになるでしょう。

リテラには、成長を促すための環境、カリキュラム、メソッドがあります。
私たちは、「頭のいい子」を育てます。