【2026年読書感想文特集】『リュウグウの砂に挑む:チームで小惑星のサンプルを分析』伊藤元雄(中学生向け課題図書)

リュウグウの砂に挑む:チームで小惑星のサンプルを分析

本の紹介

宇宙探査機「はやぶさ2」を知っていますか? 「はやぶさ2」は、地球から約3億km離れた小惑星「リュウグウ」へ行き、地表の砂や石を採取して地球に持ち帰る(サンプルリターン)という壮大な任務を成功させた探査機です。

著者の伊藤元雄さんは、地球外物質を分析する専門家です。チームを率いて「はやぶさ2」の持ち帰った砂を分析し、私たち生命の起源、そして太陽系の誕生の謎に迫ります。

本のテーマ

考えるヒント

  • 伊藤さんは、アリゾナ大学の研究員になるため、アメリカにわたりますが、くやしい思いをたくさんしました。そこから、何を学びましたか。
  • 伊藤さんは、NASAのスターダストミッションで、チームで研究を進める際に大切なことを学びました。それはどんなことでしたか? また、それはその後、フェーズ2キュレーション高知のリーダーになるとき、どう活かされましたか?
  • みんなでチームの目標を達成するために、伊藤さんが大切にしていたことはなんでしたか?

この本は、リュウグウの砂の研究についてだけでなく、著者の伊藤さんがどのような苦労をなさってきたのか、研究で大切なことはなにかを伝えています。それらをもう一度整理してみましょう。

タイプ別:読み方・書き方

あなたはどのタイプ? 読書感想文の取り組み方がわかるタイプ診断

タイプ別に、読書感想文の読み方・書き方をご紹介します。まずはお子様またはご自分のタイプを診断しましょう。

各タイプのくわしい解説は、「あなたの子はどのタイプ? 読書感想文の前にやってみたい「4タイプ診断」」をご覧ください。

作家タイプ

作家タイプのお子さんは、登場人物の気持ちや、その奥にある意味を考えるのが得意です。「このお話は何を伝えたいのだろう?」と、テーマまで自然に考えられる力を持っています。また、自分の経験をふり返りながら考えることができるため、深い感想文を書く力があります。

作家タイプの子の扉を開く質問

  • 最後に載っていたアインシュタインのことばを読んで、あなたはどう思いましたか?

作家タイプの子は、物事のテーマを捉えることができます。アインシュタインのことばを読み、自分の生活や未来について、考えてみましょう。

研究者タイプ

研究者タイプのお子さんは、物事を「どうしてだろう」と考えるのが得意です。できごとをそのまま受け取るのではなく、原因や理由を知ろうとする力があります。「なぜこうなったのか」「どうすればよかったのか」と、順番に整理して考えることができるタイプです。

研究者タイプの子の扉を開く質問

  • あなたは、宇宙人はどこかにいると思いますか? リュウグウの砂からわかったことを踏まえて、考えてみましょう。

研究者タイプの子は、論理的に物事を考えることができます。本書で紹介されている発見や、後述する最新の発見、また他のサイトや資料などを通し、宇宙の生命の起源について考えてみましょう。

探検家タイプ

探検家タイプのお子さんは、物語の出来事や展開を楽しむのが得意です。「次はどうなるの?」と、お話の流れを追いながら読む力があります。

登場人物の行動や、起きた出来事に興味を持ち、自分もその中にいるような気持ちで読めるタイプです。

探検家タイプの子の扉を開く質問

  • 行事や部活など、チームで物事を進めた経験はありますか? その時に感じた難しさやおもしろさを書いてみましょう。

探検家タイプの子は、自分の体験を表現することができます。チームを率いて大きな発見をした伊藤さんのように、チームで物事を進める際の難しさや楽しさを、自分の体験から考えてみましょう。

魔法使いの弟子タイプ

魔法使いの弟子タイプのお子さんは、物語を「いっしょに体験する」ように読むタイプです。

登場人物と同じ気持ちになったり、「いいな」「やってみたい」と感じながら読むことができます。まだ自分の考えを言葉にするのはむずかしくても、感じたことはしっかり心の中にあります。

魔法使いの弟子タイプの子の扉を開く質問

  • 著者の伊藤さんは、たくさんの困難や失敗を越えて、発見を成し遂げました。あなたは、最近、どんな失敗や困難がありましたか?
    • その失敗や困難から学んだことはなんですか?
    • その失敗や困難を乗り越えるために、どんなことをしていきたいですか?

魔法使いの弟子タイプの子どもたちは、本の内容を自分につなげることが大切です。生活には、失敗がつきもの。そんな身近な事柄から、あきらめないこと・進み続けることの大切さを考えてみましょう。

読書感想文の具体的なステップ

世界でひとつの読書感想文の書き方

読書感想文を、3時間ほどで書き上げるステップをまとめています。お子さまご自身のことばを、小さな断片からだんだんと大きくふくらませていき、まとめあげていきます。ありきたりな作文ではなく、今しか書けない、世界でひとつの読書感想文を書き上げましょう。

理解を深めるために

最新の発見:小惑星リュウグウに巨大な未知の有機物を発見(2026/5/6)

「はやぶさ2」が持ち帰った試料の研究は、今も続いています。2026年5月には、これまで知られていなかった複雑で巨大な構造を持つ有機物が確認されました。これは、地球の生命が誕生する前に、宇宙空間でどのように生命の材料(有機物)が作られたのかを解き明かす重要な手がかりとなります。

JAXA『はやぶさ2』プロジェクトページ

2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」は、小惑星リュウグウで2度の着陸に成功。2020年に地球へ試料を届けた後、現在は別の小惑星「1998 KY26」を目指して、2031年の到着を目標に新たな旅を続けています。

ミッションの最新状況や、リュウグウの鮮やかな画像が掲載されている公式サイトです。

より深くテーマを考えるために:リテラの読みかた

本書は、探査機「ハヤブサ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った貴重な砂を解析・研究した研究チームのリーダー、伊藤元雄さんによるものです。

砂の一粒に宿る、壮大な歴史

最も驚かされるのは、リュウグウから届いたほんの一粒の砂が、太陽系46億年の歴史を語り始めるということです。特殊な顕微鏡でしか見えないような小さな欠片の中に、水や有機物の痕跡があり、それが地球の生命の起源に繋がっている。この「砂一粒から宇宙がわかる」というスケール感は、科学の持つ最大のロマンだと言えます。

スマートな研究の裏にある「地道な泥臭さ」

「最先端の科学研究」と聞くと、スマートで効率的な作業を想像するかもしれません。しかし本書が描くのは、数多くの人々が協力し、失敗に悩み、地道な作業を繰り返す泥臭い現場です。一人の天才が発見するのではなく、チーム全員の気づきや異なる考え方を組み合わせることで、ようやく一つの真実が浮かび上がってくる。伊藤さんが説く「チームの重要性」は、私たちの学校生活や社会活動にも通じる大切な教訓です。

失敗こそが、挑戦の証

伊藤さんが大切にしているアインシュタインの言葉、「一度も失敗をしたことのない人は、新しいことに挑戦したことがない人だ」。これは本書のテーマになっています。 現代は「コスパ(費用対効果)」や「タイパ(時間対効果)」といった、効率の良さが重視される時代です。しかし、未知の領域に挑む科学の世界では、一見無駄に見える失敗や遠回りのなかにこそ、新しい発見の種が眠っています。効率を追い求めすぎることが、実は一番大切な「発見」を遠ざけているのかもしれない――。本書は私たちにそう伝えているようでもあります。

あきらめない心が未来を作る

アメリカでの苦労やミッションでの困難を乗り越え、リュウグウの砂に挑み続けた伊藤さんの姿は、読者に勇気を与えてくれます。あきらめずに努力を続けること、そして失敗を恐れずに未知の扉を叩き続けること。その先に、まだ誰も見たことのない景色が広がっています。

2026年 読書感想文課題図書のページ

随時更新していきます。

読書感想文を書こう!

書き上げるのが大変な読書感想文。でも、読書とは本来、楽しいもの。読書感想文を素敵な学びの機会に変えてみませんか?

リテラの読書感想文講座では、お子様に丁寧に寄り添い、本を読んで感じた素直な気持ちや、自分の経験を引き出します。

▼時間と受講料
対象学年
全学年
開講する場所
北千住教室・石神井教室・オンライン
受講回数同時指導人数受講料
北千住教室(対面授業)3時間完全個別
お子様との対話によって、じっくりと言葉を紡ぎます
24,364円(税込26,800円)
石神井教室(対面授業)
オンライン
兄弟姉妹同時受講(※対面授業のみ)
同時2名までお得に受講できます
+10,600円 / 1名(税込11,660円)

清書や追加受講をご希望の場合は、別途ご相談ください。なお、400字原稿用紙4枚以上を書き上げる場合や、時間内に書き上げることが難しい場合は、追加受講をお願いすることがあります。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: ブックレビュー, 読書感想文

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