【2026年読書感想文特集】『なにかいいことあった?』ミーシャ・アーチャー(小学校低学年向け課題図書)

なにかいいことあった?

本の紹介

「なにか いいこと あったかい?」

おじいちゃんにそう聞かれたダニエルは、「いいこと」を探しに公園へ出かけます。

口笛がふけるようになったこと。
芽を出した植物。
生まれたばかりのいのち。
空や水辺の美しさ。

歩きながら、ダニエルは少しずつ、世界の中にある「いいこと」を見つけていきます。

一見すると、春の自然や日常の幸せを描いた、やさしい絵本です。けれど、この作品は、「幸せってなんだろう?」と静かに問いかけてくる、とても深い絵本でもあります。

読んだあと、自分のまわりの景色が、少し違って見えてくるかもしれません。

本のテーマ

自分の「いいこと」を探してみよう

この本の感想文を書くときは、「お話の感想」だけで終わらせず、自分にとっての「いいこと」を考えてみることが大切です。最近うれしかったこと。気づいていなかった小さな幸せ。誰かと喜びを分け合った経験。そんなことを思い出しながら読むと、自分だけの感想文が見えてきます。

考えるヒント

  • ダニエルが見つけた「いいこと」って、どんなことだった? リストに書いてみましょう。
  • ダニエルが見つけたような「いいこと」を、あなたも探してみましょう。
  • あなたが見つけた「いいこと」について、お家の人と話し合ってみましょう。

タイプ別:読み方・書き方

あなたはどのタイプ? 読書感想文の取り組み方がわかるタイプ診断

タイプ別に、読書感想文の読み方・書き方をご紹介します。まずはお子様またはご自分のタイプを診断しましょう。

各タイプのくわしい解説は、「あなたの子はどのタイプ? 読書感想文の前にやってみたい「4タイプ診断」」をご覧ください。

作家タイプ

作家タイプのお子さんは、登場人物の気持ちや、その奥にある意味を考えるのが得意です。「このお話は何を伝えたいのだろう?」と、テーマまで自然に考えられる力を持っています。また、自分の経験をふり返りながら考えることができるため、深い感想文を書く力があります。

作家タイプの子の扉を開く質問

  • この本にえがかれていた「いいこと」って、どんなこと?
  • あなたの見つけた「いいこと」を、音やにおい、手ざわりなど、こまかなところまで書いてみましょう。

作家タイプの子は、テーマと自分の経験をつなげることができます。「喜び」や「幸せ」について、自分なりの言葉で、できるだけ具体的に表現してみましょう。

研究者タイプ

研究者タイプのお子さんは、物事を「どうしてだろう」と考えるのが得意です。できごとをそのまま受け取るのではなく、原因や理由を知ろうとする力があります。「なぜこうなったのか」「どうすればよかったのか」と、順番に整理して考えることができるタイプです。

研究者タイプの子の扉を開く質問

  • お家の人に、どんな「いいこと」があったか聞いてみよう。その「いいこと」について、あなたはどう思った?

研究者タイプの子は自分の世界を持っていることが多いのですが、他者が世界をどう見ているか・どう感じているかを知ることも大切です。対話を通して、自分では気づかなかった世界の美しさが見えてくるかもしれません。

探検家タイプ

探検家タイプのお子さんは、物語の出来事や展開を楽しむのが得意です。「次はどうなるの?」と、お話の流れを追いながら読む力があります。

登場人物の行動や、起きた出来事に興味を持ち、自分もその中にいるような気持ちで読めるタイプです。

探検家タイプの子の扉を開く質問

  • あなたが今日、ダニエルみたいに公園を歩いたら、どんな音が聞こえたり、どんな色が見えたりするかな? あなたが感じた「小さいけれど、なんかいいこと」について、お家の人と話し合ってみましょう。

探検家タイプの子は、本の内容を自分と重ねることができます。「いいこと」を見つけておじいさんに教えてあげたダニエルのように、身近な「いいこと」についてぜひ話し合ってみてください。

魔法使いの弟子タイプ

魔法使いの弟子タイプのお子さんは、物語を「いっしょに体験する」ように読むタイプです。

登場人物と同じ気持ちになったり、「いいな」「やってみたい」と感じながら読むことができます。まだ自分の考えを言葉にするのはむずかしくても、感じたことはしっかり心の中にあります。

魔法使いの弟子タイプの子の扉を開く質問

  • 今、あなたのまわりに「いいこと」はあるかな? 家族といっしょにさがしてみよう。

魔法使いの弟子タイプの子どもたちは、本の内容を自分につなげることが大切です。ごはんのにおい、お気に入りの人形のてざわり、窓から見える空の色……。「いいこと」は、今も周りにあふれています。ぜひ一緒に見つけてみましょう。

読書感想文の具体的なステップ

世界でひとつの読書感想文の書き方

読書感想文を、3時間ほどで書き上げるステップをまとめています。お子さまご自身のことばを、小さな断片からだんだんと大きくふくらませていき、まとめあげていきます。ありきたりな作文ではなく、今しか書けない、世界でひとつの読書感想文を書き上げましょう。

より深くテーマを考えるために:リテラの読みかた

「いいこと」って、なんだろう?

子どもたちに、「今日、学校どうだった?」「なにかいいことあった?」と聞くと、「べつに」「とくにない」という返事が返ってくることがあります。もちろん、疲れていたり、思い出せなかったり、話すのが面倒だったりすることもあるでしょう。けれど、それだけではないように感じることがあります。子どもたちの中には、「いいこと=誰かに何かをしてもらうこと」だと思っている子もいるからです。プレゼントをもらった。ほしいものを買ってもらった。どこかへ連れて行ってもらった。そんな「特別なこと」だけが、「いいこと」だと思ってしまう。

でも、この本は教えてくれます。「いいこと」は、特別なできごとだけではないのだと。風が気持ちよかったこと。花が咲いていたこと。口笛がふけるようになったこと。そんな小さな発見の中にも、「いいこと」はあるのです。

同じ一日でも、「何もなかった日」になることもあれば、「小さないいことがたくさんあった日」になることもあります。その違いは、「何を見るか」にかかっています。

世界と対話する

ダニエルは、公園を歩きながら、空や水、生きものや植物など、たくさんのものに目を向けます。この絵本は、「世界を見る練習」の絵本でもあります。ただ通り過ぎるのではなく、「何が変わった?」「どんな音がする?」「どんな気持ちになった?」と、世界に目を向けていく。すると、今まで気づかなかったものが、少しずつ見えてきます。それは、「世界から受け取った喜び」です。

「いいこと」は、どこかに落ちているものではなく、気づくことで見えてくるものなのです。

「あなたのことが知りたい」

この絵本は、「幸せ探し」のお話のように見えます。けれど、本当に描かれているのは、「人と人が、どうつながるか」なのかもしれません。

おじいちゃんは、ダニエルに「いいこと」を探させたいだけではありません。「今日、あなたが何を見て、何を感じたのかを知りたい」と思っているのです。それは、「あなたが大切だから」。一緒にいなかった時間を、言葉で分け合いたい。あなたが見つけた喜びを、自分も一緒に感じたい。だから、「なにか いいこと あった?」という問いは、単なる会話ではありません。あなたに関心を向けている、という愛情そのものなのです。

最後にダニエルは、おじいちゃんに、「なにか いいこと あった?」と聞き返します。それは、「おじいちゃんのことも知りたい」という気持ちが育った瞬間でもあります。相手の喜びを知りたい。相手の幸せを、一緒に感じたい。その気持ちが生まれたとき、ダニエルは、ただ「いいこと」を探すだけではなく、その喜びを誰かと分け合うところまでたどり着いたのです。

おじいちゃんは、ダニエルをしっかり抱きしめます。もしかしたら、おじいちゃんにとっての「いいこと」は、ダニエルが世界の美しさに気づき、その喜びを自分に話してくれたことだったのかもしれません。

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読書感想文を書こう!

書き上げるのが大変な読書感想文。でも、読書とは本来、楽しいもの。読書感想文を素敵な学びの機会に変えてみませんか?

リテラの読書感想文講座では、お子様に丁寧に寄り添い、本を読んで感じた素直な気持ちや、自分の経験を引き出します。

▼時間と受講料
対象学年
小学生・中学生・高校生
開講する場所
北千住教室
石神井教室
オンライン
受講回数同時指導人数受講料
対面授業(北千住・石神井)・オンライン授業3時間完全個別
お子様との対話によって、じっくりと言葉を紡ぎます
24,364円(税込26,800円)
兄弟姉妹同時受講(※対面授業のみ)
同時2名までお得に受講できます
+10,600円 / 1名(税込11,660円)

清書や追加受講をご希望の場合は、別途ご相談ください。なお、400字原稿用紙4枚以上を書き上げる場合や、時間内に書き上げることが難しい場合は、追加受講をお願いすることがあります。

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: 読書感想文, ブックレビュー

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