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目次
本の紹介
暑い日差しの下を駆け回る、元気な女の子・ララ。空き地の植物にやさしいことばをかけるのが日課です。でも、毎日服をどろだらけにしてしまうララに、お母さんはイライラ。ある日ついに、外に出かけてはいけないと言われてしまいます。ララは一日中、空き地の植物のことを思い続けます。そして、次の日の朝……。
ララの「まほうのことば」は、小さな空き地から街へ広がっていきます。
本のテーマ
「てんとうむしメソッド」で考えよう

ララは、空き地の植物にやさしいことばをかけて、お世話をしたいと思っています。
しかし、いつも服をよごしてくるので、お母さんに、外に出てはいけないと言われてしまいます。
家で植物のことを思い続けていたララですが、次の日の朝、おどろくことがおこります。
どうして、この結末につながったのでしょう。
考えるヒント
- お母さんはいつも、ララに、どんなことばをかけているだろう?
- ララはいつも、植物たちに、どんなことばをかけているだろう?
- 植物たちは、ララのことばを聞いて、どんなふうに感じただろう?
- 植物がこんなに大きくなったのは、どうしてだろう?
- 街の人たちは、大きくなった植物を見て、どう感じただろう?
タイプ別:読み方・書き方
あなたはどのタイプ? 読書感想文の取り組み方がわかるタイプ診断
タイプ別に、読書感想文の読み方・書き方をご紹介します。まずはお子様またはご自分のタイプを診断しましょう。

各タイプのくわしい解説は、「あなたの子はどのタイプ? 読書感想文の前にやってみたい「4タイプ診断」」をご覧ください。
作家タイプ

作家タイプのお子さんは、登場人物の気持ちや、その奥にある意味を考えるのが得意です。「このお話は何を伝えたいのだろう?」と、テーマまで自然に考えられる力を持っています。また、自分の経験をふり返りながら考えることができるため、深い感想文を書く力があります。
作家タイプの子の扉を開く質問
- ことばには、どんな力があると思いますか?
作家タイプの子は、作品の伝えたいことを読み取ろうとする力があります。タイトルにもなっている「ララのまほうのことば」は、植物やお母さん、そして街の様子をどのように変えていったのか、考えてみましょう。
研究者タイプ

研究者タイプのお子さんは、物事を「どうしてだろう」と考えるのが得意です。できごとをそのまま受け取るのではなく、原因や理由を知ろうとする力があります。「なぜこうなったのか」「どうすればよかったのか」と、順番に整理して考えることができるタイプです。
研究者タイプの子の扉を開く質問
- 他の人が何と言おうと、自分はこれが好き! と言えるものについて教えてください。
研究者タイプの子は、興味のあることを深く探求することができます。お母さんに外出を止められても空き地の植物のことを思い続けたララのように、夢中になっているものについて書いてみましょう。
探検家タイプ

探検家タイプのお子さんは、物語の出来事や展開を楽しむのが得意です。「次はどうなるの?」と、お話の流れを追いながら読む力があります。
登場人物の行動や、起きた出来事に興味を持ち、自分もその中にいるような気持ちで読めるタイプです。
探検家タイプの子の扉を開く質問
- あなたも、誰かからかけてもらって うれしかった/いやだった 言葉はありますか?
探検家タイプの子は、自分の素直な気持ちを表現することが大切です。作品のタイトルにもなっている「まほうのことば」について、自分の生活と重ねながら考えてみましょう。
魔法使いの弟子タイプ

魔法使いの弟子タイプのお子さんは、物語を「いっしょに体験する」ように読むタイプです。
登場人物と同じ気持ちになったり、「いいな」「やってみたい」と感じながら読むことができます。まだ自分の考えを言葉にするのはむずかしくても、感じたことはしっかり心の中にあります。
魔法使いの弟子タイプの子の扉を開く質問
- もしあなたの街の空が植物におおわれたら、どんな気持ちになるかな?
魔法使いの弟子タイプの子どもたちは、本の内容を自分につなげることが大切です。そのときに役立つ質問が「もし~なら」。具体的な状況を設定することで、発想しやすくなります。暑い日の木陰など想像しながら、あるいは実際に体験してみて、想像をふくらませてみましょう。
読書感想文の具体的なステップ
世界でひとつの読書感想文の書き方

読書感想文を、3時間ほどで書き上げるステップをまとめています。お子さまご自身のことばを、小さな断片からだんだんと大きくふくらませていき、まとめあげていきます。ありきたりな作文ではなく、今しか書けない、世界でひとつの読書感想文を書き上げましょう。
より深くテーマを考えるために:リテラの読みかた
孤独な空き地から広がる、静かな愛の逆襲
この物語で描かれた町並みは、決して裕福な家々ではありません。しかし、さまざまな人々が生きている活気を感じさせます。その片隅にある小さな空き地。そこから始まるこの物語は、一人の少女の無償の愛が、物理的な風景さえも塗り替えていく力強いファンタジーです。
鏡としての植物:かけられた言葉のゆくえ
主人公の女の子・ララは、毎日泥だらけになりながら空き地の植物に水をやり、優しい言葉をかけ続けます。彼女が植物に贈る「まほうのことば」は、実は彼女自身が誰かにかけてほしかった言葉の裏返しなのかもしれません。
冒頭、元気よく家の外に飛び出していくララを見ることもせず、お母さんは、バッグから出した紙に顔を向けています。その長細い紙は、何かの領収書か請求書のようにも見えます。その後、お母さんが笑顔を見せている絵は、終盤までありません。
空き地で孤独に茂る植物に声をかけ、慈しむ。ララの行動は、自分らしくありたい自分自身の心を癒やす儀式のようにも見えます。しかし、それは決して一方通行な寂しいものではありません。今は欲しいことばを受け取れなくても、ララがお母さんから受けている愛情があるからこそ、その愛を植物へと分け与えることができているのです。
街を包み込む緑
物語のクライマックス、一晩で町を覆い尽くした巨大な葉。この描写は、読み手によってはどこか不気味で、圧倒的な自然の脅威を感じさせるかもしれません。しかし、照りつける太陽が厳しい夏の日、その巨大な葉は、街に日陰をもたらしました。返事のない植物を愛し続けたララの行動が、町全体を包み込む大きな優しさへと形を変えた瞬間です。
色から読み解く光の拡がり
作品の挿絵に使われている色は、たった2色です。植物の緑と、光の黄色。そして、ララもまた、光と同じ黄色に塗られています。街や背景は灰色と黒で表現され、そこを走っていくララは、輝いているように見えます。
その黄色が全面に塗られているページがあります。それは、ララがお母さんに抱きしめられたシーンです。黄色い光の中で、ララはようやく、ずっと聞きたかったことばを聞くことができます。そして最後のページでは、街中に広がった黄色い光の中を、ララは空き地に向かって走っていきます。
孤独から、つながりへ
最後にお母さんがララを抱きしめるシーンは、単なる和解以上の意味を持ちます。ララの純粋な情熱が、お母さんの心を溶かし、「ララがララらしくあること」を認めさせたのです。最初は「空き地」という限定的な場所で、孤独に植物と向き合っていたララ。しかし、一日中その存在を想い続けたことをきっかけに、内なる喜びが爆発するように町へと広がっていきます。
「ほんの少しの小さな場所から、変化は始まる」。この本は、私たちが日常の中で何気なくかけていることばや注いでいる愛情が、いつか世界を心地よい木陰に変えるかもしれないという、静かな希望を届けてくれます。
2026年 読書感想文課題図書のページ
随時更新していきます。
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