【ブックプロジェクト】「ものぐさトミー」×「正しい生き方」(小3 K・M)


本の紹介

電気じかけの家に住んでいるなまけもののトミー。朝ベッドから起きてから夜眠るまですべて機械じかけ。ところがある嵐の日、停電になって……。

ブックプロジェクトのテーマ

この作品は、リテラの「ブックプロジェクト」で制作されたものです。ブックプロジェクトのコンセプトは、「つながる読書」。本・人・体験と自分をつなげながら、作品づくりに取り組んできました。詳しくは「ブックプロジェクトが始まりました」をご覧ください。

小学3年生K・M君のブックプロジェクトのテーマは「便利なものとの付き合い方」です。私達は便利なものに囲まれているけれど、それが行き過ぎるとどうなるのでしょうか。「生きていく力」について考えています。

作品の紹介

「正しい生き方」
小3 K・M君

ペーン・デュボアさんの『ものぐさトミー』を読んで、ぼくは正しい生き方について考えました。

この本のしゅじんこうは「トミー・ナマケンボ」という人です。トミーは、自分がやらなければいけないことを、全部きかいにまかせています。

この本にはべんりなきかいがたくさん出てきます。わたしたちの生活の中にも、クーラー、れいぞうこ、水道などのべんりな物があります。もしも、むかしのように、わたしたちの生活の中のべんりなものがなくなってしまったら、どうなるでしょう。たとえば、クーラーがなくなってしまったら、暑くてたおれてしまうかもしれません。また、れいぞうこがないと、食べ物がくさってしまうので、僕は、そんなのはいやだとさけんでしまうほど、いやです。他にも、たとえば、車がなかったら、遠くまで歩かないといけません。また、水道がなかったら、水ものめないし、手もあらえません。このように、便利な物がないと、私たちは困ってしまいます。

でも、べんりな物をあまり使いすぎると、自分のためになりません。たとえば、冷とう食品やレトルト食品は、温めるだけで食べられるので、とても便利です。しかし、そればかり食べていると、自分で料理ができなくなってしまいます。そうすると、他の物が食べられず、自分が困ってしまいます。そんなのみなさんもいやですよね。

トミーは大人か子どもかわかりませんが、もし子どもだったら、自分の生き方を考えないといけない時期になっていると思います。大人になったら、するべきことを、自分で考えてやらなければいけません。しかし、トミーは、子どものうちから全部きかいにまかせていて、自分でしようとすら考えていません。今のうちに気づかなければ、大人になった時に、自分で生きていく力がなくなってしまいます。世界はきびしいのです。おとなになっても、成長して、強くなっていかなければなりません。だから、子どものうちに、自分のことは自分でやって、生きていく力をつけていくべきだと考えます。

本の最後のページに「よし、いまからすっかりこころをいれかえて、ぼくのくらしにあたらしいページをひらくんだ。さもないと、ほんとうに、もう、おしまいだ」と書いてありますが、それは、トミーがこのことにやっと気づいたからです。ぼくは、この最後のページの「おしまいだ」を、気に入っています。

みなさんも、トミーみたいにならないように、気をつけてください。

この本について

キーワード:生活 成長 便利 機械 子ども 大人 生きる力 

この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

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カテゴリー: ブックレビュー, 生徒作品

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