【生徒作品】「妖怪リテラ新聞」(小3・N君)

2015npfig0
『ゲゲゲの鬼太郎』『妖怪ウォッチ』など、妖怪はいつの時代でも子どもたちに人気があります。

小3・N君も、妖怪好きの一人。妖怪の名前を知ったのはテレビで放送されているアニメ番組でしたが、今回は、より古い姿の妖怪を調べてみました。

図書館で借りた本の中で発見したのは、アニメで描かれる姿より恐ろしい姿をした、おそろしく、でもどこか愛嬌のある妖怪たち。恐る恐るページをめくりながら、N君は、より本格的な妖怪の世界についてまとめていきました。

作品紹介

「妖怪リテラ新聞」(抜粋)
小3・N君

2015npnfig1

はじめに

人間は、これまで、里でくらしていても、山でくらしていても、いつも自然の中で、生活しなければなりませんでした。人間は、自然の力をかえられなかったので、まったくわけのわからないことがおこったり、ふしぎな現しょうがあらわれたりすると、「よかいのしわざ」にしていました。

ぼくは、今でも妖怪がいると思います。夜や人がいないときは、妖怪たちが遊んでいると思います。

この新聞では、ぼくのすきな妖怪や妖怪退治の専門家などのコラム、そして、げんだいの妖怪などをごしょうかいします。どうぞこわがってください。

正体不明の妖怪「鵺(ぬえ)」

真夜中に出るつかみどころのない妖怪

2015npnfig2「鵺」(ぬえ)という妖怪は、頭はさる、胴はたぬき、尻尾は蛇(へび)、手足はトラ、声は、虎鶫(つらつぐみ)に似ているといわれている、正体不明の妖怪で、深い山にすんでいます。

「京都 鵺 大尾」(歌川国芳、1852年)

「京都 鵺 大尾」(歌川国芳、1852年)

れき史もっとも有名なものは、十二世紀の源三位頼政(げんさんみよりまさ)の鵺退治の話です。天皇が毎ばん正体不明のものにうなされていました。そこで、源頼政が退治を命じられました。あるばん、屋しきに近づいてきた黒雲に、矢を射ました。すると、その怪しいものが落ちてきました。調べてみると、その正体が「鵺」だった、という話です。この話は、『平家物語』に書かれています。

出ました 現代の妖怪

じんめん犬
顔は人、体は犬の姿をした妖怪です。公園で、えさをあさっていて、人に会うと「何だよ」と言ったり、わらったりするそうです。足が速くて、高速道路では、時速140キロメートルで走るそうです。
花子さん
日本各地の小学校のトイレにでます。「花子さん」とよびかけると、だれもいないのに返事が返ってくるそうです。トイレのおくから三番目の個室に入ると「三番目の花子さん」と声をかけられ、便器から白い手がでてくるそうです。
口裂け女
マスクをしたかわいい女の妖怪です。下校中の小学生に、「わたしきれい」ときき、「きれいです」と答えると、「これでも」と言ってマスクをとり、耳まで裂けた口を見せます。かまをもっておいかけてきますが「ポマードポマードポマード」と三回となえると、にげていきます。

この他、「山彦」(やまびこ)、「妖怪退治の専門家」、クイズなど、充実した新聞になりました。

参考にした本

  • 『日本の妖怪百科―絵と写真でもののけの世界をさぐる (1) 』(岩井 宏実/監修、河出書房新社)
  • 『みたい!しりたい!しらべたい!日本の妖怪大図鑑〈1〉家の妖怪』(常光 徹/監修、ミネルヴァ書房)

他の生徒から寄せられたコメント(一部)

  • 妖怪のことがくわしく書かれていて、見ていてとても楽しかったです。そして、妖怪にあった時のたいしょ法も書いてあり、おどろきました。(小5)
  • 口裂け女に出会った時に「ポマード」と三回さけべばいいことを初めて知りました。ほかにも、ぬえや山彦など、いろんな妖怪のことが分かっておもしろかったです。(小5)
この記事を書いた人: リテラ「考える」国語の教室

東京北千住の小さな作文教室です。「すべて子どもたちが、それぞれの人生の物語を生きていく力を身につけてほしい」と願いながら、「読む・書く・考える・対話する」力を育む独自の授業を、一人ひとりに合わせてデザインしています。

タグ:
カテゴリー: 生徒作品

リテラ言語技術教室について

menu_litera